「豆腐小僧」 映像表現、もう少し踏み込んでほしい
大好きな作家の一人、京極夏彦さんの小説を原作にした3DCGアニメーション映画です。
普通にいいお話なのですが、それゆえにあまりあとに残らない感じがありますね。
なにもできない子が、自分らしさというのを見つけて成長していくお話です。
ストーリーの構造としては定番中の定番で、お子さんといっしょに観に行くにはいい作品ですが、大人はちょっと退屈してしまうかもしれません。
3DCGの表現ですが、パンフレットによるとピクサーなどの3DCGアニメとは手描きらしさを出したということです。
うーむ、それが成功しているかというと、あまりうまくいっていないように思います。
豆腐小僧と達磨先生は、愛らしくもあってその手描き感みたいなものはいい感じででているように思いますが、その他の妖怪や人間についてはどうにも安っぽく見えました。
安っぽいというか、ちょっと一昔前の3DCGという感じでしょうか。
3Dへ手描き風のテクスチャを貼付けているという感じが出てしまっていて、そのあたりが一昔前という印象を与えるのかもしれません。
3DCGで手描き感というのもちょっと狙いとしてはどうかと思いますけれども。
それだったら手描きの2Dアニメでもよいかなとも思いますし。
ちょっと表現の狙い所があまり良くなかったかなと感じました。
収穫としては、声をあててた方が良かったところですね。
豆腐小僧役は深田恭子さん。
ぽわっとした豆腐小僧の役柄に、思いのほか深田さんの声はあってました。
「てまえは・・・」の言い方がカワイイ。
あと達磨先生の武田鉄矢さんも良かったかな。
個人的には「殺気っ!」がツボに入りました。
殺気を感じてる割には、達磨先生、あまり役に立ってないし(笑)。
キャラクターは良かったんですけれど、ストーリー的にもう一捻り、あと映像的にはもっとこなれた表現ができればおもしろくなったのかもしれないなと思いました。
原作小説「豆腐小僧双六道中ふりだし」の記事はこちら→

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凄く妖怪たちが可愛らしく描かれています。
主人公の豆腐小僧とは、そのまんま盆に乗せた豆腐を手に持つ子供の姿の妖怪、それだけ。頭が大きく描かれているものもあって、イメージはこんな感じ。→
この作品でも頭が大きいので、イメージとしては合っているのかもしれないですね。なんで「豆腐」じゃなくて「豆富」なのかはわかりませんが…謎ですね。声は深田恭子さんがあててましたがほにゃららしてて可愛かった〜。狸一族に騙されて、御堂に200年もの間封印されてしまった豆富小僧。江戸から現代へ、お母さん探しの大冒険... [続きを読む]
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コメント
sakuraiさん、こんにちは!
確かに3D感は薄かったですよね。
3Dはうまくやってこそなのですが、最近のはいいものと悪いものの差が激しいです。
フカキョンはけっこう声優もいけるなあと再確認しました。
投稿: はらやん(管理人) | 2011年6月11日 (土) 05時48分
アニメの方が、3Dをうまく生かしてる作品が多いですが、これはそれほど3Dが生きてる。。。感じはしなかったですね。
ちょっと残念。
まったりのんびり、安心して見られるファミリー向けでしたかね。
フカキョンの声は似合ってたと思います。
投稿: sakurai | 2011年6月 8日 (水) 20時49分
kiraさん、こんばんは!
>本来のアニメのあるべき姿
杉田ギザブロー総監督も同じようなことをおっしゃってましたねー。
「殺気っ!」はもう何回か観たかったです(笑)
達磨先生の武田鉄矢さんはなんかよかったなぁ。
投稿: はらやん(管理人) | 2011年5月 3日 (火) 19時35分
そうですね、ファミリー向けという感じでしたが、
本来のアニメのあるべき姿でもあると思いました。
「殺気っ!」は私もツボりました~
なんだかんだ最後はホロリでしたわ(笑)
投稿: kira | 2011年5月 3日 (火) 13時31分