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2011年3月13日 (日)

本 「中国経済の正体」

タイトルは大仰ではあるのですが、世界的な大不況からいち早く抜け出し、また日本にとっても重要な国となってきている中国の経済状況について書かれている本です。
書かれている内容については、新聞などで書かれているニュースのような内容でそれほど小難しくはありません。
網羅的に書かれている分、中国経済を多方面から広くとらえやすく、中国経済入門者にとっては読みやすい本になっていると思います。
逆に中国経済に詳しい方からするとちょっともの足りないかもしれません。

中国の経済とつき合うにあたっては、やはりその特殊性というものをわかることが必要なのかと思います。
ご存知の通り、中国は開放政策をとっているとはいえ共産党一党独裁なので、その経済政策、または発表される数字については、党の恣意というのは非常に強く働くということです。
いわゆるチャイナ・リスクと呼ばれるものですが、日本や欧米での経済活動とは異なるということを理解しておく必要があるでしょう。
そういう点からみても、中国経済の規模は無視できないくらいに大きくなっていますが、だからといって中国べったりとなるのではなく、リスクを承知した上で、リスク分散をはかりながら(インドなどの他の新興国との関係強化を行う)といった著者の考えは納得性が高いと思いました。

「中国経済の正体」門倉貴史著 講談社 新書 ISBN978-4-06-288047-3

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中国経済の正体 (講談社現代新書)作者: 門倉 貴史出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/04/16メディア: 新書 筆者の主張は一番最後に書かれている様に、米国との同盟を強化して中国の台頭に備える。ただし、中国とも敵対するものではない。というもの。中国への嫌悪感が全面に出た思慮の足りない右派ではないし、米国嫌いの非現実的な左派でもない。感情ではなくビジネスライクな見方がなされている一冊だ。 ... [続きを読む]

受信: 2013年1月19日 (土) 23時06分

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