僕はもろにファースト・ガンダム世代なのですが、その後に作られた「Z」「ZZ」と観ていくうちにどうもその世界に馴染めず、自然と離れていきました。
その後も「ガンダム」と冠した作品が作られているのは知ってはいましたが、まるで食指が動きませんでした。
「Z」「ZZ」あたりでうけた幻滅感が大きかったからかもしれません。
「ガンダム」についてはそんな感じでありましたが、映画雑誌「CUT」の記事の評判が良かったので、ちょっと観てみようという気になり、このところDVDを観て、やっとファーストシーズンを観終わったところです。
最近の「ガンダム」のファンからすれば当たり前かもしれないですが、いわゆる「宇宙世紀」の世界観とはまったく違う世界の話なのですね。
平成仮面ライダーがそれぞれ別の世界観であるというのと同じ考え方ですね。
今回観てみようという気になったのは、「ダブルオー」が今僕たちが暮らしている世界から地続きの世界を取り扱っているということ。
今の世界にある大きな問題の一つ、紛争を解決しようとするのが本作の核心になります。
そういう現実的な問題についてどのように「ガンダム」が答えを出そうとしているのかが気になりました。
観始めて最初に驚いたのは、「最近のガンダムってたくさんいるんだー」ということ。
これまた最近のファンからすれば当たり前なのかもしれませんが、ファースト・ガンダム世代としては新鮮です。
ま、平成仮面ライダーもたくさん出てきますからねー。
ガンダムヴァーチェからナドレへの変化は、「仮面ライダーカブト」のキャストオフじゃんと思ってしまいました。
キャラクターデザインがお目めパッチリ系で初めは馴染めなかったのですが、観ていくうちに次第に気にならなくなりました。
テレビシリーズは作画のレベルがけっこう差があったりするものですが、本作は毎話クオリティが高いなと感心しました。
特に最終話などはかなりのハイレベルです。
西暦が2300年代に入った地球。
人類はいまだに紛争を止めることが出来ない状態になっています。
世界は大きく3つの陣営にわかれせめぎ合いを行い、また太陽光発電の普及によるそれまでの石油依存型の世界とは異なるパラダイムとなり別の形での紛争が起こっています。
そのように争いのなくならない世界に対し、戦いにより紛争根絶をするという理念を掲げ紛争介入を図る組織ソレスタルビーイングが登場します。
ソレスタルビーイングの主力兵器となるのが、4機のガンダムであり、これらは今までの技術を圧倒する高機能・高性能を持ち、各国の軍隊のモビルスーツを圧倒します。
彼らの理念はイオリア・シュヘンベルグという天才が200年前に掲げたものであり、ソレスタルビーイングの活動はイオリアの量子コンピュータ「ヴェーダ」のシナリオに基づき行われていきます。
ソレスタルビーイングが地球各国の「共通の敵」となることにより、地球で対立する陣営を一つにまとめようとするのが、「ヴェーダ」のシナリオでした。
すなわちソレスタルビーイングのメンバーたちはそのシナリオ上、統一国家へ進む地球の歴史の捨て駒としての役割を担っていたのです。
一人の天才が未来を予見し、最適な道筋に導いていくというこの流れで思い浮かべたのが、SF作家アイザック・アシモフの「ファウンデーション」シリーズです。
「ファウンデーション」シリーズでも一人の天才、ハリ・セルダンが「心理歴史学」に基づき人類を導くために「ファウンデーション」という組織を作るのです。
予期せぬと思われるシナリオの変化も起こりますが、それすらセルダンは予期し、「第二ファウンデーション」すら用意しているというのは、本作でガンダムマイスターとはべつにトリニティなどをバックアップで用意しているイオリアとかぶりました。
本作は「ファウンデーション」シリーズを参考にしているのではないかなあ。
初めはそれほど期待しないで観始めた「機動戦士ガンダムOO」ですが、硬派なドラマであり、またアニメとしても見所のある展開で最後の方はけっこう夢中になってみました。
ファーストシーズンでソレスタルビーイングの犠牲を元に地球連邦という統一国家ができあがります。
けれどもいくつかの謎はまだ残ったまま。
こちらはセカンドシーズンで明らかになるということでしょうか。
このままセカンドシーズンも見始めようかと思います。
地球連邦が成立したところで思ったことです。
「OO(ダブルオー)」というタイトルは、ファースト・ガンダムの「宇宙世紀」の「00」と関係あるんでしょうかね。
本作の最終回ででてきていたガンダム「OO」は、ファースト・ガンダムのRX-78に似ていましたし。
何か関連性あるのかな。
それもセカンドシーズンで明らかになるのでしょうか。
「機動戦士ガンダムOO セカンドシーズン」の記事はこちら→
「劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-」の記事はこちら→
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