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2011年1月29日 (土)

本 「岩崎彌太郎 -「会社」の創造-」

昨年、夢中になって観た「龍馬伝」。
その中で、坂本龍馬に次ぐ大きな役割を担っていたのが、岩崎彌太郎でした。
岩崎彌太郎はご存知の通り、現在の三菱グループの創始者であり、江戸から明治への時代の激動の中、土佐の下士から大富豪へと上り詰めた立志伝中の人物として知られています。
僕も名前は知っていたのですが、その存在を強く認識したのはやはりNHK大河ドラマの「龍馬伝」でした。
香川照之さんの見事な演技もあり、非常に印象深いキャラクターとして描かれていました。
むろんこのキャラクターは相当に創作が入っており、そもそも坂本龍馬より幼い頃より知り合いであったという事実はありません。
龍馬と彌太郎が出会ったのは、長崎の土佐商会においてです。
実は岩崎彌太郎という人物は明治の頃から、そうとうにあまり良くないイメージで語られていたようで、それに司馬遼太郎の「龍馬がゆく」のイメージも加わっていったという感じで、その中で大河ドラマのキャラクターができていったといえるようです。
本著は著者がそのような架空のイメージに岩崎彌太郎が固められる前に、一度彼の行ってきたことを整理するという意味でまとめられたものだということです。
岩崎彌太郎という人物をさらに知りたいと思う方は読んでみるといいかもしれません。

彌太郎という人物も興味深いですが、本著を読んで「ああ、そうなんだな」と思ったことが一つ。
サブタイトルにあるように「会社」というものが明治になってできたのですよね。
そこで生まれたのが「公」と「私」の区別。
現代に生きる僕たちは「私生活」というのが当たり前ですが、江戸時代までというのはそれがほぼなかったのですよね。
商人は偉くなるまではその商家で住み込みで暮らしていました。
大名は城そのものが、政務の場所であり、また私宅でもありました。
そこに「公」と「私」の区別というのはなかったんですよね。
しかし明治になり「会社」というものができ、仕事をする場と、生活をする場が分かれたとき「私生活」というものが現れます。
本著によれば、岩崎彌太郎は土佐商会の仕事をしているときに書いていた日記を2種類つけており、それが「公」の商会について書かれたこと、「私生活」について書かれていたことと分かれていたようです。
彼は日本の中でもかなり早く「公私」の区別を付け始めた人であったのかもしれません。
そのあたり、明治の変革期の生活の変化というのに興味を持ちました。

NHK大河ドラマ「龍馬伝」の記事はこちら→

「岩崎彌太郎 -「会社」の創造-」伊井直行著 講談社 新書 ISBN978-4-06-288051-0

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