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2010年12月31日 (金)

「宇宙戦争(1953)」 SF映画たちのルーツ

超有名なH.G.ウェルズの小説「宇宙戦争」を原作としたSF映画です。
SFファン、特撮ファンを自称しておきながら、この作品を初めて見てみました。
念のためですが、スピルバーグ&トム・クルーズ版じゃないですからね。
とはいえ、スピルバーグは本作にオマージュを捧げているのがわかりました。
火星人のマシーンからニョロニョロっと出てくる探査器の形状は本作での同様のもののデザインを踏襲したものだったんですね。
スピルバーグ版でトムとダコダちゃんが家の地下で探査器をやり過ごそうとするシーンがありますが、本作でも同じような場面があります。
スピルバーグは自分が本作を観たときのドキドキ感を再現したかったのかもしれません。
たぶんスピルバーグは正体不明の火星人に襲われたときの恐怖感をテーマにしたかったのでしょう。
ですので、主人公の家族の視点に焦点を絞ったのは頷けます。
ラストのオチはまったく同じですね。
あっけないといえばあっけない。
スピルバーグは異星人侵略を描きたいわけではなかったのですから、選択としてはありでしょう。
異星人の侵略により破滅しそうになる人類の戦いというのをテーマにしたのは、ご存知「インディペンデンス・デイ」です。
「インディペンデンス・デイ」は「宇宙戦争」を原作にしているわけではありませんが、その影響は明らかです。
圧倒的な科学力を前になすすべもなくやられてしまう人類というのは本作を踏襲しています。
世界各国が同時多発的に狙われ各国軍隊もかなわないというのも本作と同じです。
ですがそのあとはまったく違います。
アメリカ人以上にアメリカンなエメリッヒ監督は英雄的なリーダーの活躍により異星人を撃退させます。
同じ作品からインスパイアされていても作る人により、スポットライトを当てるところが違うという例ですね。
あと日本でもおそらく影響を受けたと思われるのが、円谷プロに「ウルトラ」シリーズでしょう。
今回本作を観て思ったのが、特撮部分について類似点が多いです。
おそらくこの作品を観て当時の日本のスタッフは感化されたに違いありません。
類似点としては特撮の合成やオプチカルの処理などが初期の「ウルトラ」シリーズと似ているように思いました。
また効果音なども非常に雰囲気が似ています。
あと音楽も「ウルトラQ」や「ウルトラマン」のBGMが本作のそれいに影響を受けているのではないかと思いました。
その後、世界から注目されることになる日本の特撮技術のルーツがこの作品にあるのかもしれないなと感じました。
円谷プロは「ウルトラ」シリーズでこのような劇場でしか観られなかった特撮を「毎週」お茶の間に届けることになるのです。

上にあげた例以外にも本作から直接間接的に影響を受けた作品は数知れないでしょう。
このように本作はその後のSF作品に大きな影響を与えたルーツとも言える作品なのかもしれません。

「宇宙戦争(2005)」の記事はこちら→
原作小説「宇宙戦争」の記事はこちら→

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» 『宇宙戦争』(1953) [【徒然なるままに・・・】]
H・G・ウェルズの古典的名作を、『地球最後の日』、『80万年後の世界へ/タイムマシン』、『月世界征服』などのプロデューサー、ジョージ・パルが映像化した、これまた古典的なSF名作。 原作の舞台は執筆当時の19世紀末だが、これを現代(製作当時の20世紀半ば)に変更。主人公を科学者に変え、軍隊を前面に押し出して火星人との対決色を強めた。 お話が原作とは全くといって良いほど異なる点(シチュエーションは多少活かされているが)や、終盤のパニック・シーンからメロドラマへの転換がちょっと頂けないものの、サス... [続きを読む]

受信: 2011年1月 1日 (土) 08時55分

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