本 「悪夢の商店街」
木下半太さんの「悪夢」シリーズは、登場人物同士が騙し騙され、お話も二転三転何度もどんでん返しがあるのが、そのおもしろさだったりします。
本作も「悪夢」シリーズの最新刊だけあって、同じようにどんでん返しが何度かあります。
ただ今までよりは、ちょっと全体的におとなしい印象がありますね。
終わり方などはハッピーエンドで好ましいんですれど。
たぶん登場人物のキャラが、今までのシリーズに比べてややおとなしいのかな。
今までだと、オカマのマッキーとかジェニファーとかけっこうクセのある登場人物がいましたし。
そういうクセのある登場人物の一人称だったりするから、またそれがおもしろかったりしました。
本作で一人称になるのは、美人結婚詐欺師の公子、その幼友達の希凛、謎の詐欺師通称「魔法使い」。
普通の小説に比べたらずいぶんクセはあるんですけれど、今までの「悪夢」シリーズのキャラに比べるとけっこう真っ当なほうだと思いました。
そういうこともあり、全体的におとなしめの印象だったですかね。
とはいえ、勢いよく読める読みやすさは相変わらずですし、おとなしいと言ってもどんでん返しはありますから、楽しんで読める作品だと思います。
木下半太作品「悪夢のエレベーター」の記事はこちら→
木下半太作品「悪夢の観覧車」の記事はこちら→
木下半太作品「悪夢のドライブ」の記事はこちら→
木下半太作品「悪夢のギャンブルマンション」の記事はこちら→
「悪夢のエレベーター」の続編「奈落のエレベーター」の記事はこちら→
「悪夢の商店街」木下半太著 幻冬社 文庫 ISBN978-4-344-41544-7
| 固定リンク
コメント