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2010年7月18日 (日)

本 「霧のソレア」

第11回に本ミステリー文学大賞新人賞受賞作品です。

アメリカから日本へ向かうボーイング747の荷物室でテロリストの仕掛けた時限爆弾が爆発。
それにより数人の乗客とともに機長を失ってしまいます。
機体には穴が開きながらも破壊は免れ、また女性副操縦士の適切な操縦により、飛行機はなんとか成田に向かって飛び続けます。
けれどもその飛行機の乗客には、ある国際的陰謀の重要な役割を持った人物が登場しており、そのため747の周囲では、妨害電波が張り巡らされ、飛行機は地上と一切連絡が出来ない状態となってしまいます。
そして彼らを受け入れる成田新東京国際空港は、濃密な霧で滑走路が覆われていました。

次から次へと747に降り掛かる問題はページを繰るスピードを速めてくれます。
著者は記者で航空関係に詳しいということで、その辺の描写は読み応えがあります。
ただ本作は群像劇であるのと、初めての著作ということで人物の描き込みの深さが甘めなのが気にはなりました。
ちょっと登場人物がステレオタイプなのですよね。
どこかで見た感じがするというか。
もう少しスポットをあてる人を絞りこんで、その背景とかも描ければ良かったかもしれません。
ただそうするとパニック小説としての流れが滞るかな・・・。
難しいところです。
とはいえ、するすると読め、ハラハラするところは請け合いです。

「霧のソレア」緒川怜著 光文社 文庫 ISBN978-4-334-74743-5

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