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2010年5月10日 (月)

「アーサーと魔王マルタザールの逆襲」 出来のいい中継ぎ

リュック・ベンソン監督の「アーサーとミニモイの不思議な国」に続く「アーサー三部作」の第二弾。
「ハリー・ポッター」「ロード・オブ・ザ・リング」などのシリーズの成功以来、このようなジャンルが当たると映画会社もみたのかファンタジーものが数多く作られています。
それらは「ハリー・ポッター」のビジネスモデルを見習ってか、当初よりシリーズ化第一弾!などと銘打って公開しますが、第一弾だけで消え去るもの(「エラゴン」とか「ライラ」とか)も多いです。
そんな中で本作はきちんと三部作を完結するプロジェクトとして作られています。
このあたりはプロデューサーとしても辣腕を振るうリュック・ベンソンならではでしょうか。
ただ日本では本作はかなり公開館が絞られていて、また吹き替え版のみしか公開していないです。
基本的に洋画は字幕で観たい派としては少々残念。

<ここから先はネタバレあります>

とかく三部作の二作目というのは導入とまとめのつなぎになりがちで、ややまとまらなさ加減というのがあったりします。
とはいえ二作目は一作目で主立った世界観やキャラクターについては説明が出来ているので、最初から大きな見せ場に導入することがしやすいとも言えます。
「スター・ウォーズ」の二作目「帝国の逆襲」などはその好例かもしれません(僕は「スター・ウォーズ」の中では「帝国の逆襲」が一番好き)。
奇しくも同じ「逆襲」というサブタイトルがはいった本作「アーサーと魔王マルタザールの逆襲」も二作目であることによる簡潔さ、スピード感があって、僕は一作目よりも楽しめました。
オープニングの「地獄の黙示録」などの戦争映画風の出だしもおもしろかったですし、ミニモイの街の都会「パラダイス通り」の賑やかさも楽しかったです。
なにより展開が完結で小気味よく気持ちよく観れました。
また三部作の一部としてみると、一作目は起承転結の「起」にあたり、本作は「承」「転」とあたると言っていいでしょう。
多くの二作目がシリーズ全体の中での「承」の役割だけに終わってしまうため、単体の作品としてみると退屈だったりするのですが、本作は「承」「転」に相当するので、本作だけでも物語に変化があり楽しめます。
本作の「転」はマルタザールが人間たちの世界に逆に行ってしまうというところですが、これが観ている側としては意外に盲点で、なるほどそうきたかと手を打ちました。
似たような感じでよくできているのは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の二作目です。
ご存知の通り、二作目ではマーティが未来に行き、そこで未来のビフがデロリアンを奪って過去に行ってしまうというところで終わります。
マーティが未来に行っただけでは退屈な作品で終わったと思いますが、最後の「転」で話を動かし、そしてシリーズ全体としてもうまくまとめあげるつなぎとしての役割を果たしていると思います。
これが「承」「転」を含んだニ作目としての好例でしょう。
言わばできのいい中継ぎピッチャーというところでしょうか。
先発と押さえがよくても中継ぎが良くないと物語としても盛り上がらないですから、二作目の役割も重要だと思います。
本作はその役割を果たしているように感じました。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ同様、二作目である本作のラストには三作目の予告編がかかります。
これも観る限り、けっこうおもしろそうでした。
期待して待っていたいと思います。

第一作「アーサーとミニモイの不思議な国」の記事はこちら→

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コメント

KLYさん、こんばんは!

キャラクターや世界観の説明をしなくてよい分、ストレートに冒険シーンを楽しませてくれたので、僕はけっこう楽しめました。
つなぎと言えば、つなぎなのですが、次にうまくつなげていくかなと。
これで三作目を観ないわけにはいかなくなりました。
まさにリュック・ベンソンの思うつぼです(笑)。

投稿: はらやん(管理人) | 2010年5月13日 (木) 18時59分

私は2作目から観ちゃったんで、実は鑑賞後は「うは~つなぎだな~」っていうのと
「でも結構好きだなこれ。」ってのが半々だったんです。
ただその後1作目観たんですが、それみたら2作目でセレニア王女の出番が少ない
のが不満になりました。(爆)

投稿: KLY | 2010年5月10日 (月) 23時55分

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