「噂のモーガン夫妻」 プライドと期待
今週末は映画を観れないかと思いましたが、用事が早く済んだので行ってきました!
夫婦がそれぞれに仕事をしっかりと持っていて、自分の仕事に生き甲斐を感じている。
子供はいないため、稼ぎは二人とも使えるので、生活には困ることはない。
いわゆるDINKSですが、アメリカに限らず日本でも増えていますよね。
鎹となる子供もいなくって、自分の稼ぎで暮らせていける時、夫婦でいる意味っていうのは、互いに持ち合う愛情だけなのでしょう。
その愛情に疑問符を持つようになってしまったら、夫婦でいられるのか・・・。
自分の相手に持っている愛情が冷めてしまったのだったら、まだいい(相手には悪いが)。
でも自分の愛情はあるのに、相手の自分に対する愛情に疑いを持ってしまったら・・・。
また自分の価値観と、パートナーの価値観のずれが埋めきれない場合もなかなか難しいところがあるのかもしれません。
これは互いに歩み寄るしかないとは思うのですが、それぞれに自分のスタイルがあればあるほどその擦り合わせというのは難しくなってくるのでしょうね。
コメディというのは笑いの中に人生というものを描くものだというのが持論だったりするのですが、まさに本作は現代の夫婦を描いていますよね。
NYに限らず、こういう夫婦は東京などでもいると思います。
相手との価値観の擦り合わせだけではなく、夫婦それぞれが自分の心の中で、自分のプライドと相手への期待値の擦り合わせをしなくてもいけないのでしょう。
たぶんそれにはそれぞれに努力が必要で、いっしょに話せるような場を普段から意識して持つようにしなくてはいけないのかもしれません。
昨日まで読んでいた誉田哲也さんの「ソウルケイジ」の中でも夫婦というものに触れている箇所がありました。
登場人物の一人がいう台詞で「夫婦とは違った色をした丸い粘土をくっつけて、丸くすること」というようなのがありました。
それぞれの色の粘土の形は夫婦それぞれによって違います。
ちょうど半分ずつ面でくっついている夫婦もいれば、どちらかが包み込んでいる夫婦もいるでしょう。
また色が完全に混じり合っている夫婦もいるかもしれません。
でもそれぞれがうまく相手と擦り合わせをして夫婦という丸い玉を作れれば、そのペアはずっとうまくやっていけるのでしょう。
まあ、一人ものの自分が言うのもなんだかですが。
監督は「ラブソングができるまで」のマーク・ローレンス。
前作でヒュー・グラントと組んでいるので息はぴったりです。
やはり彼はダメ男が似合います。
これからもずっとダメ男を演じていってほしいです(笑)。
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