「劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4」 その後の劇場版の道筋を作った
「仮面ライダー×仮面ライダーW&ディケイド MOVIE大戦2010」が劇場で公開されていますが、最近は季節ごとに「仮面ライダー」の映画が楽しめるということで、ファンからすれば嬉しい限りです。
平成仮面ライダーが始まり、劇場版に先鞭をつけたのが、本作「劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4」です。
この作品の成功により、その後、毎年夏から秋にかけて「仮面ライダー」の劇場版公開が定番化していきました。
そういう点で本作の役割は大きかったと言えるでしょう。
平成仮面ライダーの劇場版は、テレビシリーズのパラレルワールドであったり、後日談・前日談であったりと変化球が多いですが、本作はテレビシリーズの外伝とも言える位置づけです。
仮面ライダーを複数登場させるという試みを行ったは「仮面ライダーアギト」が最初で、当然のことながら主人公ライダーはアギトなわけです。
本作はどちらかとういと、G3を操る氷川たちG3ユニットが中心となって物語が動きます。
これは複数ライダーという設定を上手く使ったいいアイデアではないかと思います。
またサブキャラクターであるG3を中心におくことにより、並行して放送されていたテレビシリーズへの影響を極力抑えたという効果もありました。
平成仮面ライダーの劇場版はテレビシリーズがオンエア中に公開されるので、その位置づけがなかなか難しいところですが、いつもあの手この手で上手にそれを乗り切っているなと感心します。
それがパラレルワールドだったりする設定だったりするわけです。
それが「電王」ではテレビシリーズとの相互乗り入れをしてみたり、「ディケイド」ではパラレルワールドであるという設定自体を物語に取り込んだりと、かなりトリッキーなことも試みています。
テレビシリーズが中心にありながらも、その設定を別の角度で切り取るという平成仮面ライダーの劇場版の位置づけというのは、初めての本作からあったといっていいでしょう。
それはテレビシリーズと矛盾を起こさないという意味で必然ではあるのですが、それにより作品世界がより豊かになるという効能があるような気がします。
そのような効能を発見できたという意味で、その後の劇場版へ布石をつけた本作の役割は大きいと言えるでしょう。
公開中の「仮面ライダーディケイド 完結篇」で、仮面ライダーJを倒すためにディケイドがかついでいた四連装のミサイル「ギガント」は本作の中でG4が武器として使用しているものです。
興味がある方は、本作でご確認ください。
テレビシリーズ「仮面ライダーアギト」の記事はこちら→
「仮面ライダー×仮面ライダーW&ディケイド MOVIE大戦2010」の記事はこちら→
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