本 「阪急電車」
僕の好きな作家の一人であります有川浩さん。
有川浩さん好きの他のブロガーさんが最も好きな作品と書いていらっしゃったのを読んで、本作「阪急電車」を読んでみました。
阪急今津線を舞台にして、停車駅でのエピソードが、いくつも引き継がれながらいく構成がとてもおもしろかったです。
小さな出来事が、すれ違ったときの何気ない一言が、なにか別の人に影響を与え、そしてまたその人の行動が影響を与え・・・。
バトンタッチをしていくように物語はガタゴトと進んでいきます。
往路のエピソードで登場した人物の、半年後のエピソードが復路でまた語られていきます。
そのエピソードには甘い話、苦い話といろいろな味があります。
苦い話もあっても、有川さんの作品に出てくる登場人物というのは、基本的に素直で真っ当な人々なので、読んでいてもなにかほっこりとさせてくれるところがあります。
彼ら彼女らは真っ当というよりは、そう、極めて常識的な人たちなんですよね。
常識的な人々が出てきて物語になるっていうことは、それだけ非常識な人も多いってことかもしれませんね。
本作にも登場する非常識な人々というのは、自分でも「いるいるそんな人!」と言いたくなるようなタイプの人でした。
しかし、この物語に登場する非常識な人っていうのは日常的に見かけるけますが、本作の征志とユキのような運命の出会いは日常的にはほんとないなあ・・・。
東京の通勤のギューギューの満員電車じゃ、そんな出会いは望むべくもないか・・・。
「阪急電車」有川浩著 幻冬舍 ハードカバー ISBN978-4-344-01450-3
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» 本『阪急電車』有川浩 [日々のつぶやき]
恋の始まり、別れの兆し、そして途中下車・・・・
「宝塚駅、征志運命の女性に出会う。宝塚南口駅、翔子呪いの願をかける。逆瀬川駅、時江、犬を飼おうと思う。小林駅・・・・」
すごく面白かったです!!!!!
電車の中ですれ違う人たち、みんなにドラマ... [続きを読む]
受信: 2009年8月18日 (火) 11時20分
» 有川浩『阪急電車』 [itchy1976の日記]
阪急電車有川 浩幻冬舎このアイテムの詳細を見る
今回は、有川浩『阪急電車』を紹介します。阪急今津(北)線(宝塚駅ー西宮北口)沿線で起きる一駅ごとにエピソード(恋愛もの、親子ものなど)などをつなげていく連作短編の形式である。電車には乗客それぞれのドラマがあるんだろうな。お互い顔なじみ同士の征志とユキ。白いドレスの翔子さん。時江のおせっかいと孫の亜美。自己中男と付き合っていて、別れようかどうか思索中のミサ。漢字が読めない彼氏と付き合っているえっちゃん(悦子)。初々しい田舎もんカップルの軍事オタの圭一と... [続きを読む]
受信: 2010年5月 1日 (土) 20時37分
» 「阪急電車」/有川 浩 [京の昼寝〜♪]
「阪急電車」/有川 浩(幻冬舎刊)
その本のタイトルから親近感があって読みたかった本。 やっと読めました これは阪急今津線の西宮北口駅〜宝塚駅の8つの駅のわずか所要時間14分足らずのミニ路線。 この区間の8つの駅に繰り広げられる1往復16話からなる物語。 西宮北口駅門戸厄神甲東園仁川小林逆瀬川宝塚南口宝塚 著者の有川さんが実際大学時代に今津線沿線に下宿していたそうで、思い入れの強い路線なのだそうだ。 たまたま乗り合わせた電車の中で何組かの新し... [続きを読む]
受信: 2010年7月14日 (水) 21時21分
» 本「阪急電車」 [<花>の本と映画の感想]
阪急電車
有川浩 幻冬舎 2008年1月
宝塚駅から西宮北口駅まで片道15分の短い路線,、阪急今津線を舞台に繰り広げられる連作短編集。
電車内で、恋が生まれるきっかけとなったり、恋人と別れる... [続きを読む]
受信: 2010年10月16日 (土) 16時54分
» 阪急電車(有川浩) [Bookworm]
脱帽。
もうね、なんていうかね、上手く言葉に出来ないけどさ~。この著者様って、私の琴線にがっつり触れるようなお話ばっかり書いてくれるわー。なんでっ!?もう、降参です。白旗を両手で振ります、振りまくります。・・・ばったり。... [続きを読む]
受信: 2010年10月17日 (日) 08時05分
» 「阪急電車」有川浩 [ナナメモ]
阪急電車
有川 浩
JUGEMテーマ:読書
関西の大手私鉄・阪急電鉄今津線を舞台にした連作短編集。片道15分の今津線。宝塚駅から始まり、終点の西宮北口駅まで、8つの駅ごとに繰り広げられる恋と日常の物語。そして西北から宝塚まで折り返し電車は走る…。
くーーーやっと読めました。待ってました。やっぱり有川さん、乙女心をグワングワンと揺さぶります。恋の始まり、恋の終わり、男の理性の見せ所などなど。う〜ん。やっぱり人間は「恋」しないといけないですね。
電車の中で社会人の彼のボケっぷり... [続きを読む]
受信: 2010年10月17日 (日) 21時09分
» 『阪急電車』 有川浩 [*モナミ* SMAP・映画・本]
電車の中で、たまたま乗り合わせる人たち。
名前も年も知らず、ただその電車に乗っている間だけの関係。
もちろんその人にも、電車に乗る前、そして電車から降りた後にも、
それぞれ人生があって。
彼らのそれぞれの人生が少しずつ重なって、物語になっていく。
あの人から見た自分、自分から見たその人、
その人から見たあの人、ぐるり回って1人の人物像を描き出す。
どこかでこういう物語を読んだ... [続きを読む]
受信: 2010年10月19日 (火) 20時08分
» 阪急電車(有川浩) [花ごよみ]
阪急電車今津線、
宝塚駅〜西宮北口駅間を走る電車が舞台、
この電車内で生まれる物語。
連作短編集になっています。
阪急電車今津線、
数えるほどしかないですが
過去に乗ったことはあるし、
宝塚、仁川、門戸厄神などは、
一般的にも、
周知な場所なので、
自分の中ではよく知り得てる駅名です。
路線としては短い今津線。
そこを走る電車に乗り合わせた、
人それぞれの物語。
一駅に対して一編、
登場人物もそれぞれが
少しずつつながりを
見せながら進行していきます。
この本の冒頭にもあった
電車で一人で... [続きを読む]
受信: 2010年11月21日 (日) 21時26分
» 阪急電車 有川 浩著 幻冬舎文庫 [極私的映画論+α]
来年映画化されるそうです。 [続きを読む]
受信: 2010年11月23日 (火) 17時07分
» 阪急電車 有川浩 幻冬社 [おいしい本箱Diary]
阪急電車、地元でございます(笑)
若い頃は、ずっとこの電車で学校に、
仕事に通っておりました。
関西の人間には、この物語に出てくる駅が
「ああ・・あそこね」と想像できて、余計に
楽しいですね。... [続きを読む]
受信: 2010年12月31日 (金) 13時21分
» 『阪急電車』/有川浩 ◎ [蒼のほとりで書に溺れ。]
うふ、うふふ・・・{%heart3_a%}
有川浩さんですよ。
水無月・R大絶賛、「萌えの神」と崇める有川さんの新作ですよ!今回も、萌えですよ!
はちきんな女の子もわんさか出てきますよ。
そしてまた、水無月・Rは白旗を上げるのでございますよ。
有川さんの『阪急電車』、
まっとうなレビューを求められる方は、ここで回れ右してください!水無月・R、今回も人格崩壊バージョン(しかもロング)でお送りしま~ッす!... [続きを読む]
受信: 2011年1月 2日 (日) 19時56分
» 「阪急電車」有川浩 [映画と本の『たんぽぽ館』]
ローカル電車の中のドラマ
* * * * * * * *
阪急電車今津線を舞台に繰り広げられる、連作短編集。
宝塚駅から西宮北口駅まで駅は8つ。
まず往路で乗客となる様々な人に焦点を当てていきます。
よく図書館で見かける女性と隣り合...... [続きを読む]
受信: 2011年6月 5日 (日) 17時01分
» 阪急電車 [本の宇宙(そら) [風と雲の郷 貴賓館]]
関西に住んどるんなら、 「阪急電車」を知らへん人はおらんやろけど、関西の大手私鉄の「阪急電鉄」が走らしとる電車や。阪急電車が走っとるの路線のひとつに「今津線」いうの ... [続きを読む]
受信: 2011年9月 1日 (木) 22時22分
» 阪急電車 [どくしょ。るーむ。]
著者:有川 浩
出版社:幻冬舎
紹介文:
図書館で借りるのを待ちきれず、買っちゃいました。良かったです〜♪
「阪急電車」はタイトルまんま、阪急電車を舞台にした連作短編集 ... [続きを読む]
受信: 2011年9月 3日 (土) 15時06分
» 有川浩 「阪急電車」 [こみち]
JUGEMテーマ:読書感想文nbsp;
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阪急宝塚駅から西宮北口駅までの往復のストーリー。
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人生、負けるが勝ちということもあります。
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彼を寝足られたOLの打ち入り後に出会った老婆の言葉は
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会心の一撃ですね。短編だけどストーリーは、繋がっていて人と 人の絆は、面白かったです。
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nbsp... [続きを読む]
受信: 2012年3月30日 (金) 22時14分
» 阪急電車 [本の宇宙(そら) [風と雲の郷 貴賓館]]
関西に住んどるんなら、 「阪急電車」を知らへん人はおらんやろけど、関西の大手私鉄の「阪急電鉄」が走らしとる電車や。阪急電車が走っとるの路線のひとつに「今津線」いうの ... [続きを読む]
受信: 2012年4月 1日 (日) 10時30分
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