「機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編」 動いてこそ魅力を発揮するデザイン
先週メモリアル上映の「機動戦士ガンダム」一作目を観てしまったために、今週も第二作「哀・戦士編」を観に行ってきてしまいました。
今まで何回観ているかわからないくらいなのに、何度観てもおもしろいです。
本シリーズは、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲと回を重ねるごとにおもしろくなっていくのが素晴らしいところです。
井上大輔さんの歌が流れると盛り上がってしまうという、ほぼパブロフの犬状態です。
さてニュータイプ論のような本シリーズのテーマについては来週観に行く(もう決めてる)「めぐりあい宇宙編」の時に書きたいと思いますが、今回は「機動戦士ガンダム」(ファーストシリーズね)の魅力について語ろうかと思います。
小中学生の頃にがっちりと心をつかまれた理由としては、やはり大河原邦夫さんによるメカデザイン、そして安彦良和さんによるキャラクターデザインによるところが大きかったと思います。
子供の頃はテーマ云々より、見た目のカッコよさだったりしますから。
お二人ともポスターとかを見ても一枚絵もとっても上手なのですが(そのポスターが欲しいがために前売り券を買ったのでした)、その魅力はアニメーションとして動いてさらに魅力的に見えるというのが「ガンダム」に心を奪われた理由ではないかと思います。
メカデザインとキャラクターデザインと違うのですが、両氏のデザインは動いてこそ魅力があるのです。
メカデザインでいうと例えば、ドムの黒い三連星のジェットストリームアタック。
設定のデザイン画だけではこのメカデザインの魅力は伝わりません。
ホバーでまるでスケートのように滑走するというアイデア、それを活かした演出(細かいカット割り、そしてスローモーション)のセンスは素晴らしい。
これは従来のアニメーションにはなかったセンスだったと思います(この感激はリアルタイムで観てないとわからないだろうなあ・・・)。
またジャブローでシャアのズゴックがジムを一撃で撃破するシーン。
これまたストップモーションと、スローモーションで、一際カッコいいです。
ぶっちゃけ、中学生の頃は連邦軍のガンダム、ガンキャノンより、敵対するジオン軍のドムとかズゴックのほうが好きでした。
動いてこそ魅力が出るというのが、「ガンダム」のメカデザインであったような気がします。
同じように安彦良和さんのキャラクターも動くとさらに魅力がでてくる魅力が出てくると思います。
特に安彦さんが自分で描いているカットは特にそんな感じがします。
「哀・戦士編」でも劇場版にあたりテレビ版から多くのカットが描き足されましたが、そのカットは明らかに違うんですよ。
何が違うかというと、動きが違うとしか言いようがないのですけれど。
リアルな動きというのともちょっと違うのですが、キャラクターが細かい芝居をしているんですよね。
それは仕草であったり、ほんのちょっとした瞬きなどであったりするのですが。
「哀・戦士編」でいうとセイラさんはかなり描き直されていて、今観ても魅力的に見えてしまうのです。
これはCGとかなんだとかという技術的なものではなく、安彦さん独自のアニメーションのセンスなのだと思います。
これにより平面であるはずの絵で描かれたキャラクターが、活き活きとしてくるのです。
わかりやすいのは安彦さんが描くメカのシーンで、ただの兵器として描かれる「ガンダム」のMSですが、彼が描くとそれはまるで人間の兵士のようにも見えるのです。
これはもう職人芸というべき技であると思います。
活動の場をアニメーションから漫画に移され、最近は安彦さんのキャラクターが動くのを観れないのがちょっと寂しいのですが・・・。
このように「ガンダム」というのは演出面でもそれまでのアニメ作品から一段上の次元にいったという作品であるように思えます。
先週は丸の内ピカデリー、今週は新宿ピカデリーで観ました。
丸の内はフィルムでの上映で、新宿はデジタルでの上映だったのですが、画質がけっこう違うのでびっくり。
来週の「めぐりあい宇宙編」も新宿で観ようっと。
「機動戦士ガンダム」の記事はこちら→
「機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編」の記事はこちら→
「機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者」の記事はこちら→
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コメント
michiさん、こんにちは!
リバイバル上映、一週間毎に差し変わっていましたよね。
特にⅢは一日の上映時間も少なかったんですよー。
新宿は夜だけしかなかったり。
僕はファーストガンダムではⅢが一番好きなんです。
特にラストはいまだに鳥肌立ちます。
投稿: はらやん(管理人) | 2009年7月19日 (日) 18時59分
お久しぶりです。
はらやんサンも観に行かれたのですね~♪
私は丸の内ピカデリーに二週続けて行ったんですが、
「めぐりあい宇宙編」も観に行こうと思っていたところ
先週の木曜日に上映スケジュールを見たら消えていて、
見逃してしまいました 悲。
投稿: michi | 2009年7月19日 (日) 16時47分