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2009年7月18日 (土)

本 「ブロークン・エンジェル」

リチャード・モーガンの処女作「オルタード・カーボン」の続編。
本作は前作と同様にタケシ・コヴァッチが主人公となる正当な続編となっていますが、作品世界の雰囲気は驚くほどに違います。
前作「オルタード・カーボン」はサイバーパンクやディック、「ブレードランナー」の影響を受けた世界観でしたが、本作はどちらかというと近未来戦争を扱った作品といったような感じがします。
読んでいてイメージが浮かんできたのは「スターシップ・トゥルーパーズ」でした。
このシリーズの世界での一番のポイントとなる要素は、精神をバックアップすることができ、肉体が死をむかえてもそのバックアップを他の肉体にダウンロードすれば復活できるということです。
前作ではそれにより、ディック的なリアルな世界とアンリアルな世界の交錯みたいなものが描かれていました。
本作はこの設定により、人間がそれこそ消耗品のように戦いに投入されていく戦争が描かれます。
そういう点での人間の生命に無頓着になった戦争というところから「スターシップ・トゥルーパーズ」が連想されたのですけれども。
ただ本作においては、精神を記録しているチップすら破壊されるリアル・デスという場面も描かれており、それは死が軽くなった感覚の世界であるが故に、よりいっそう死が重くなるという作用を生んでいます。
雰囲気も前作のハードボイルド感はかなり薄れているので、そちらが好きだった方はちょっと面食らうかもしれません。
「エイリアン」と「エイリアン2」くらい違っているイメージです。
わかるかな・・・。
あまりSF初級者向けな作品ではないのですけれど、好きな方は是非。

前作「オルタード・カーボン」の記事はこちら→

「ブロークン・エンジェル」リチャード・モーガン著 アスペクト ソフトカバー ISBN978-4-7572-1359-3

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