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2009年6月17日 (水)

本 「アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ」

1901年にギリシアで引き上げられた沈没船の積み荷が引き上げられました。
古代の彫刻や器などの中に、奇妙な装置が混じっていました。
それは精密な歯車を組み合わせた装置で、時計のように見えます。
けれどもヨーロッパで機械式時計が作られたのは14世紀。
それよりもはるか昔のギリシアで精密な時計が作られていたのか。

20世紀の初めに発見されたアンティキテラの機械は、当初は何であるのか誰もわかりませんでした。
けれどもX線写真や、断層写真などの技術の進化に合わせて、その機械の謎が次第に解明されていく様子がおもしろいです。
様々な説が出され、それが技術の進化に伴い、検証され否定され、そして新たな説が生まれていく。
結局のところ、アンティキテラの機械は惑星の運行や食を計算することができるという代物のようです。
日付を入力すれば、そのときの天空の状況がわかる。
いわば星の動きをシミュレートする機械であったわけです。
そのような古代にそのような技術と知恵があったのは驚くべきことです。
そしてその知識は、現在の時計に繋がっているものなのかどうなのかという謎もあります。
この本で書かれている説は以下の通り。
アンティキテラの技術はギリシアからローマに時代が移るにつれ、その地では次第に失われていった。
けれどもその知恵と技術はイスラム文化圏に伝わり、そして伝承された。
それが再びヨーロッパに伝わり、その後の機械式時計の発明に繋がったとされています。
これはまだ文献等の検証も十分にできていないため、確かかどうかは言えません。
今後イスラムの古文書などが分析されていけば、その答えが発見できるかもしれません。
生まれた知恵が人から人へと伝わっていき、1000年を経て花開く。
何かロマンのようなものを感じます。

「アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ」ジョー・マーチャント著 文藝春秋 ハードカバー ISBN978-4-16-371430-1

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