« 「BONES シーズン1」 もの言わぬ証人 | トップページ | 本 「アイの物語」 »

2009年3月31日 (火)

「釣りキチ三平」 イワナに乗った少年

今日は「釣りバカ日誌」じゃなかった、「釣りキチ三平」を観てきました。
原作の漫画は1973年から「少年マガジン」に連載されていました。
このあたりは小学生でちょうど少年漫画誌を読んでいた時期であったので、まさに「釣りキチ三平」はリアルタイム世代です。
映画の方で描かれていた「夜泣谷の怪物」のエピソードも覚えていました。
ただ読んではいましたが、それほど熱心な読者ではなかったように思います。
それは漫画がおもしろくなかったということではなく、単に釣りにそれほど興味を覚えなかったから。
子供心に釣りのような根気・練習のいるスポーツは自分には向かないとわかっていたからでしょうか。

ですので、あの名作を映画化といった惹句にもさほどひかれなかったのですが、やはり監督があの「おくりびと」の滝田洋二郎さんですから、とりあえず観ておこうと思ったわけです。
滝田監督はそれほど強い個性を押し出すタイプじゃない監督の印象がありますが、本作もやはりそういう感じがします。
どちらかというと淡々と作業をするかように撮ってしまったという印象です。
こだわりのデザイナーズ・ハウスというのではなく、建て売り住宅みたいな感じといったところです。
脚本のストーリー展開も、俳優の演技も、画面の作り方も、どれも標準的な感じがして、それほど強い印象を持ちません。
魚の映像については、「白組」が力をいれてCGで作ったようですが、これはまだピチピチとした魚を描ききれるほどではありません。
どうも作り物めいてしまっています。
漫画の方がもっともっと魚の躍動感が出ていたと思うのですけれど。
強い生命力を持った巨大イワナと、三平の戦いが、この物語のクライマックスですから、これがきちんと描けてないとどうも興ざめになってしまいます。
そのラストが三平がイワナにまたがっての捕獲ですから、どうも画として観ていると現実味がなさすぎていけません。
脚本としても奇をてらったものではなくオーソドックスな内容ですから、もっとコンパクトにできたような気がします。
この物語で2時間はちょっと長いかなあ。
もっと映像的に見所があれば印象が違ったのかもしれませんが。
名作漫画を映画化と言った割には、非常に淡白な作りで、印象に残りにくい作品となってしまいました。

滝田洋二郎監督「おくりびと」の記事はこちら→

にほんブログ村 映画ブログへ

|

« 「BONES シーズン1」 もの言わぬ証人 | トップページ | 本 「アイの物語」 »

コメント

sakuraiさん、こんばんは!

滝田監督は職業監督な感じがするんですよね。
注文をされた仕事を淡々とするというか。
なので企画が良ければいいし、悪ければ悪いといった感じがあります。
「おくりびと」はやはり脚本のテーマが新しかったんだと思います。

投稿: はらやん(管理人) | 2009年4月21日 (火) 22時08分

『建て売り住宅』!!お見事。もろにそんな感じ。言いえて妙です。
世で言うほど「おくりびと」って大した映画?と言う感なのですが、とりあえず見ておかないと。。。ですよね。
あれがいつもの滝田スタンスだなあ・・と思って見てました。
これが世界に発信されるんでしょうかね。ちょっと恥ずかしい。

投稿: sakurai | 2009年4月20日 (月) 11時35分

hitoさん、こんばんは!

もの足りなかったですねえ。
映画なので現実に則している必要はないのですが、淡白な演出、作り込みの甘いCGのせいなのか不自然さが払拭できていませんでした。
ほんと「イルカに乗った少年」みたいでしたよね。

投稿: はらやん(管理人) | 2009年4月 3日 (金) 19時58分

こんにちは~

ちょっと物足りない作品でしたね。
原作の漫画だからか、ちょっと不自然に感じるシーンもありましたし、香椎由宇ちゃんが合っていなかったように思いました。

ラストの魚に乗っての登場は「イルカか!」と笑ってしまいました~

投稿: hito | 2009年4月 2日 (木) 18時31分

KLYさん、こんばんは!

あのイワナのシーンは、とほほな感じでしたよね。
イルカじゃないんだから・・・。
そもそも脚本でああいう内容を書いていたのだとは思いますが、急にファンタジー加減のバランスが崩壊してしまった感じがします。
どうも本作については、滝田監督の主導感みたいな感じはなかったような感じがします。
やらされ感すら感じました。
残念・・・。

投稿: はらやん(管理人) | 2009年3月31日 (火) 21時49分

こんばんはhappy01
私はこの作品にがっかりしたクチなんですが、「おくりびと」であれほど映像にこだわった滝田監督が、あの最後、イワナに三平が乗ったシーンの映像をよしとしたことにがっかりしました。
あれは、かなりレベルの低い映像ですから…。引き気味になりがちな自分を奮い立ててそこまで観てきたのですが、そこで完全に切れてしまった感じです。(苦笑)

投稿: KLY | 2009年3月31日 (火) 20時30分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/186553/44521782

この記事へのトラックバック一覧です: 「釣りキチ三平」 イワナに乗った少年:

» 釣りキチ三平 [LOVE Cinemas 調布]
『おくりびと』の滝田洋二郎監督最新作ということで、かなりの注目を集めている本作。主人公・三平三平を演じるのは『ALWAYS 三丁目の夕日』の須賀健太。共演が渡瀬恒彦、塚本高史、香椎由宇。元々は週刊少年マガジンに連載されていた同名のマンガが原作。最近いわゆる多い実写化というやつです。... [続きを読む]

受信: 2009年3月31日 (火) 20時28分

» 釣りキチ三平 [必見!ミスターシネマの最新映画ネタバレ・批評レビュー!]
[釣りキチ三平] ブログ村キーワード 評価:5.0/10点満点 2009年27本目(25作品)です。 釣り名人として評判の一平じいさん(渡瀬恒彦)の指導で、天才的な釣り名人として成長している三平三平(みひら・さんぺい、須賀健太)は、アメリカで活躍中のバスプロ・鮎川魚紳(..... [続きを読む]

受信: 2009年4月 1日 (水) 00時10分

» 釣りキチ三平 [そーれりぽーと]
『おくりびと』をまだ観てない非国民つか映画好き失格ですが何か? アカデミー賞の後にこの映画とは、世界の反応はどうだろう。 『釣りキチ三平』を観てきました。 ★★★ 面白くないわけじゃないんですよ! でも、面白くもない。 テレビドラマでももっと面白いのがあるような。 須賀君も成長して微妙な感じになったり、でもやっぱところどころ演技に光るところがあったり、微妙な年齢なのでキャラ作りも大変やろね。 見どころは渡瀬恒彦くらいかな。 原作は俺が0歳〜10歳までの間に連載されていたのだそうで、最初の方はリ... [続きを読む]

受信: 2009年4月 1日 (水) 00時43分

» 釣りキチ三平 ★★ [えいがのはこ。]
柚木「東京から田舎に戻ってきた姉が、山奥にいる幻の魚を釣らなきゃ 三平を東京に連れてくとおっしゃる。」 楠本「そんなことされたら、三平死んじゃうよ!!東京の空気に毒され死んじゃうよ!!」 柚木「謝れ!!東京に住む全ての人に!!それで、その魚を釣りに行った先... [続きを読む]

受信: 2009年4月 1日 (水) 12時46分

» 釣りキチ三平/須賀健太、塚本高史 [カノンな日々]
原作コミックのファンというほどではないんだけど、以前に私がよく訪れてた某所にコミック本が置いてあった事から読む機会がわりとありまして、これがけっこう面白くて夢中になっちゃうんですよね。人間と自然との闘いや共生がダイナミックに描かれているし、魚や自然に関す....... [続きを読む]

受信: 2009年4月 1日 (水) 21時39分

» 【釣りキチ三平】 [日々のつぶやき]
監督:滝田洋二郎 出演:須賀健太、渡瀬恒彦、塚本高史、香椎由宇、萩原聖人 「両親を亡くし祖父一平と二人で暮らす三平は大の釣り好き。 地元の釣り大会で優勝し、文句をつけてきた三人組と対決をしている様子を見ていたアメリカで活躍するバスプロの鮎川魚紳に声... [続きを読む]

受信: 2009年4月 2日 (木) 18時28分

» 「釣りキチ三平」 [みんなシネマいいのに!]
 ここ最近は映画もドラマも漫画原作の実写化がブームだが、一昔前だったら「ドカベン [続きを読む]

受信: 2009年4月 4日 (土) 00時07分

» 映画 「釣りキチ三平」 [ようこそMr.G]
映画 「釣りキチ三平」 [続きを読む]

受信: 2009年4月 4日 (土) 13時13分

« 「BONES シーズン1」 もの言わぬ証人 | トップページ | 本 「アイの物語」 »