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2009年2月10日 (火)

「炎神戦隊ゴーオンジャー」 王道ロセン

前作「獣拳戦隊ゲキレンジャー」関連の玩具の売れ行きがあまり芳しくなかったせいか、本作「炎神戦隊ゴーオンジャー」は子供ウケしそうなヒーローものとして非常にわかりやすい作りになっていました。
すなわち「正義ノミカタ」と「悪ノソシキ」といった単純明快な構図です。
思えば、自分が子供の頃の特撮番組というのは(特に東映作品)はほとんどこの構図でしたが、飽きもせず見ていたものでした。
大人ウケした平成仮面ライダーの成功もあってか、戦隊シリーズも最近はドラマとしても、年間を通しての仕掛けとしても複雑化してくる傾向にあったのは確かです。
最近の本シリーズ玩具売り上げの漸減傾向に歯止めをかけるべく、子供ウケする王道路線に戻ったのでしょうか。
この路線については、個人的には自分が子供の頃見たようなやや古くさくもあり、当初はやや乗り切れないところもありました。
アニメチックな炎神たちのキャラクター等がちょっとあまりに子供に媚びている感じもしなくもなかったので。
この声優を使ったキャラクターたちには、「仮面ライダー電王」の成功に乗っかってきているような安易な臭いもちょっと感じたりもしました。
けれども回を重ねるごとに、次第にレギュラーのキャラクターの個性が確立してきて、ワイワイとしたノリが楽しくもなってきました。
作品全体を通している基本的に明るめなこのトーンは、子供たちにとっても観やすい作品に仕上がっていたと思います。
特にこのトーンを引っ張っていったのが、敵の組織「ガイアーク」のヨゴシュタイン、キタネイダス、ケガレシアの三大臣たち(ネーミングが秀逸)。
なんともいえず憎めないこの三人(?)は、主人公のゴーオンジャーよりも強い印象を残したように思えます。
さきほどあげた「電王」でもあったことですが、一年間を通したシリーズというのは、シナリオから生み出されたキャラクターが実際に役者の演技(この場合はスーツアクターと声優のコラボ)によって血と肉を持った存在となり、それがシナリオにフィードバックされるというようなことが起こります。
キャラクターが成長していくんですよね。
本作もそのようなことが起こっていたように思えます。
脚本家の筆が三大臣の場面ではノっているのが伝わってきました。
なんだか悪の組織のキャラクターなのになんだか思い入れができてしまい、ラスト前の回のキタネイダスとケガレシアの行動には思わずジーンときてしまったり・・・。
子供たちも同じような思いを持ったのではないでしょうか。
ラスボス総裏大臣ヨゴシマクリタインのもなかなかいい味のキャラクターでした。
必殺技の「正義カイサン」、「強行サイケツ」はこれまた秀逸のネーミングで笑わせていただきましたよ。

次回作はメインライターを「電王」の小林靖子さんが務めます。
小林さんは久しぶりの戦隊シリーズ登板なので、こちらも期待したいと思います。

劇場版「炎神戦隊ゴーオンジャー BUNBUN!BANBAN!劇場BANG!!」の記事はこちら→
「獣拳戦隊ゲキレンジャー」の記事はこちら→

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