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2008年10月21日 (火)

「ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル」 子供の頃の夢が実現

昨年末から今年にかけてBSで放送されていたウルトラシリーズです。
放送終了後に雑誌で知りましたが、先日CSで一挙放送をしていたので、観てみました。
やはりウルトラ世代ですからね。
観る前に知っていた情報としては、ウルトラシリーズなのにウルトラマンが主人公でないこと。
タイトルにもあるように往年の人気怪獣同士が戦う話であるということ。
バンダイのアーケードゲーム「大怪獣バトル」がベースとなっているということ、でした。
観る前の期待度としては、所詮ゲームの販促タイアップの番組で、着ぐるみも「メビウス」の使い回しで、怪獣同士の戦いと言ったって「ウルトラファイト」みたいなものだろうという、極めてネガティブなものでした。
けれども観始めてみると意外にもおもしろい。

ここでちょっと脱線。
先に書いた「ウルトラファイト」とは。
僕と同じくらいの世代の人は知っていると思いますが、「ウルトラファイト」とは円谷プロが作った低予算の5分番組です。
もともとは「ウルトラマン」と「ウルトラセブン」の怪獣と戦っているシーンをダイジェストにしたものだったのですが、途中から何故か造成地みたいなところで着ぐるみな怪獣同士がプロレスみたいな肉弾戦を繰り広げるということだけを映していたへんてこな内容になっていました。
特殊効果もなくてほんとにどつきあいみたいな戦いで、それにプロレスの実況中継みたいなアナウンスが入るのだからとてもシュール。
チープ感満載だったのですが、これはこれで子供ゴコロにはけっこう楽しく、喜んでみていたものでした。

さらに脱線。
小学生の頃、「怪獣消しゴム」というのが流行りました。
これも知っている方は知っていると思うのですが、ウルトラ怪獣の形をしている消しゴムなんです(そのまんま)。
「キン肉マン消しゴム」みたいなものです。
ガチャガチャ(コインをひねるとカプセルがでてくるやつ。ちなみに「ガチャポン」はバンダイの登録商標です)で1個十円でゲットしていました。
これを休み時間に友達と、教科書の上でトントン相撲をするんですよ。
勝ったら、相手の消しゴムをもらうんです(メンコみたいなものです)。
ちなみに作品中ではウルトラ兄弟を倒してしまうほど最強な存在だったゼットンやキングジョーはとってもトントン相撲では弱くて人気なかったなあ。
しっぽがないから踏ん張りが効かないんですよ。
バルタン星人も弱かった、ほとんど雑魚扱いでした。
ガチャガチャやってもいつもバルタンで、「ちぇ、またバルタンかよ〜」みたいな感じでした。。
やっぱりゴモラとかが強かった(しっぽ太いし)。

と脱線しまくりですが、何が言いたいかというと怪獣VS怪獣というのは、とても男の子心をそそられるものがあるということです。
ウルトラシリーズでは基本的には怪獣と戦うのはウルトラマンなんですよね。
けれど人気怪獣同士が戦ったらどっちが強いのだろーと思うのは当然なことで、そういう場面ってみたいものなんですよね。
それを実現してくれたのが「ウルトラファイト」であるし、自分たちでやっていたのが「怪獣消しゴム」のトントン相撲だったわけです(ハリウッドでも「エイリアンVSプレデター」とか「フレディVSジェイソン」とかありますし、これは普遍の男の子心理に違いない)。
その怪獣ファンの夢想みたいなものを大真面目に作ったのが、本作「ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル」だと思います。

こちらの作品、比較的低予算で作られているように思います。
まず着ぐるみは最近の「マックス」「メビウス」で作られたものを流用しています。
あとロケは全くなくすべてスタジオでの撮影(「ウルトラ」シリーズを生み出し続けた東宝ビルドの最後の作品!)。
そうするととてもチープになりそうな気がするのですが、これをこの作品は逆手に取っています。
舞台となるのは地球ではなく、惑星ボリス。
そのころ地球人は宇宙に進出していて、ボリスはその植民地星の一つです。
その惑星に突如、かつて地球にいた怪獣たちが現れて破壊の限りを尽くします。
救難信号をうけた貨物船スペースペントラゴンのクルーはボリスに駆けつけますが、船は故障し不時着してしまう・・・。
そこでクルーは謎の青年レイに出会いますが、彼は怪獣を使役することができる能力を持っていました。
なぜ惑星ボリスに地球の怪獣たちが出現したのか、なぜ例は怪獣を使えるのかという謎が、シリーズのストーリーをドライブする力になっています。
今までの怪獣の着ぐるみを流用しなくてはいけないという制約を、地球の怪獣がいるという謎に転換し、それをストーリーの軸に持ってきてしまった設定が見事です。
また舞台を地球ではなく、街を破壊された惑星ボリスにするということにより、ドラマの背景となるのは貨物船の内部か荒れ果てた荒野ということにし、ロケをせずにスタジオないだけの撮影にしても不自然なことにしていません。
このあたりは予算がないうえでの制約を見事設定でカバーしたアイデアの勝利と言えるでしょう。

でも何よりも興奮するのは怪獣同士の戦いに30分のうちのかなりの部分を割いているということ。
この戦いも脈略もなく戦っているのではなく、全体のなかでのストーリーとしては必然となっています。
「メビウス」のときも感じたのですが、オリジナルの怪獣が持っている背景というのをうまくストーリーに織り込んでいます。
これはまさに「ウルトラ愛」。
四次元怪獣ブルトンの使い方などは見事でした(ちなみにブルトンはフルCGで描かれていながらとても質感が着ぐるみぽかった。円谷特撮の可能性をちょっとみた感じ)。
エレキングVSゴモラなんて、観れそうで観れなかったのが、観れるのはやはり嬉しい。
子供の頃からの夢が実現です。
長いことウルトラファンやっている自分としては満足です。

こちらの作品評判よかったようで、第二弾が作られるようですね。
今度はBSでちゃんとチェックしないと!

続編「ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY」の記事はこちら→
劇場作品「大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE」の記事はこちら→
テレビシリーズ「ウルトラマンメビウス」の記事はこちら→
映画「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」の記事はこちら→
映画「大決戦!超ウルトラ8兄弟」の記事はこちら→

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