「劇場版 さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン」 線路は続くよ、どこまでも
異例中の異例ともいえる、同ライダーでの劇場版3作目です。
長いこと放送していた初代「仮面ライダー」は別にして、テレビシリーズ終了後もこのように劇場版が制作されるのは、なかったですよね。
電王人気恐るべしです。
タイトルに「さらば」とあるし、「ファイナル」ともあるし、これで最後ということですが、人気があればまた続編を作るのではと期待しちゃったりします。
本編前の「イマジンあにめ」ではその続編をネタにしていたのは、笑いました。
しかし、春に「デンキバ」作って、テレビで放送中の「仮面ライダーキバ」は夏に映画もありましたし、今年、制作スタッフは死ぬほど忙しかったのではないでしょうか。
ライダーのスーツアクターの高岩さんは、「キバ」との掛け持ちどうやっているんでしょうね。
主人公良太郎を演じる佐藤健さんも他のテレビドラマがありましたし、けっこうスケジュールも大変だったと思います。
そのためか良太郎の出ている場面は実はそれほど多くなく、どちらかというとモモタロス他のイマジンたちが主人公なのではと思えるほど。
でもそれはマイナスではなく、イマジン中心の話でもおもしろかったりするから、「電王」という物語は懐が深い。
これができるのもイマジンというキャラクターを育ててきた「電王」ならではだと思います。
このあたりのキャラクターが育っていったという感じというのは、従来の特撮番組の感覚ではなく、むしろアニメ番組の感覚に近いですね。
視聴者の反応を見つつ、番組にフィードバックをして制作という、良いスパイラルが働いたような気がします。
今回の劇場版は出演者やスタッフのスケジュールなどの制約が通常よりも厳しかったと思われますが、その制約を制約と感じさせないストーリーになっていたと思います。
良太郎の場面が少なくなってしまうということを、上記のようにイマジンたちを中心に置くことと、良太郎の孫、幸太郎=NEW電王という新キャラクターでクリア。
NEW電王は新ライダーとして劇場版としてのトピックになりますし、また幸太郎というキャラクターによって実は良太郎の存在感も増すという効果にも繋がっています。
登場時幸太郎は祖父良太郎のことを悪く言っていますが、彼が負けたとき、改めて祖父のほんとうの強さを知るという脚本になっているのが、なかなかよくできている。
これによって登場場面が少ない割に、良太郎がしっかりと物語の軸になっているんですよね。
安易に作ろうとすれば人気もありインパクトもあるイマジンたちに頼ってしまいがちですが、ただのキャラクター祭にしていないところが良かったです。
さすが小林靖子さん。
イマジンたちの登場場面が増えるということで、アクションシーンは前2作を上回るボリュームだったと思います。
監督がJAE(ジャパン・アクション・エンタープライズ)の金田治さんということで、アクションシーンは見応えありました。
アクションシーンはほとんど着ぐるみばっかりで、ほとんどJAEのメンバーがスーツアクターでしょうから容赦がないです。
<最後だけネタばれあり>
予告を観て、「死んじゃうかもモモタロス」と思っていたら、やっぱり健在。
やはり「電王」はハッピーな終わり方がいいですよね。
あるかもしれない、「帰ってきた仮面ライダー電王」(笑)。
線路は続くよ、どこまでも。
「劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!」の記事はこちら→
「劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事」の記事はこちら→
「劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦」の記事はこちら→
テレビシリーズ「仮面ライダー電王」の記事はこちら→

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受信: 2008年10月20日 (月) 18時01分
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コメント
メビウスさん、こんにちは!
制作し始めたのはデンキバ直後かららしいですね。
かなり時間がなかったかと思いますけれど、その割にはよくできていたかなと思います。
佐藤健さんのスケジュールが取りにくかったのも、うまくストーリーに取り込んでいたと思います。
幽汽は時間がなかったのでしょうね。
僕はアップの時の目に傷があったのが、気になりました。
アップ用マスクを作っている暇がなかったのでしょうね。
投稿: はらやん(管理人) | 2008年10月26日 (日) 08時46分
はらやんさんこんばんわ♪TB有難うございました♪
アギトから毎年の如く公開されてきた劇場版仮面ライダーですが、1つの作品で3作も劇場公開されるなんてホント異例ですよね。それくらい電王の人気はかーなーりっ凄いっ!!という裏返しでもあるのか、はたまたただ単にグッズやパンフをしつこく売りたかっただけなのかどうかは定かじゃないですが・・・(汗
でも電王&キバから半年も経っていなかったため、製作スタッフが慌てふためいて作ったんだなという痕跡を、自分は仮面ライダー幽汽から見て取れたような気がします。
肩のパーツといい、ベルトといい、モロに牙王のパーツを流用してるとしか思えませんでしたw
投稿: メビウス | 2008年10月23日 (木) 22時40分
たいむさん、こんにちは!
電王のイマジンは、モモをはじめ着ぐるみの域を超えてますよね。
普通に一人のキャラクターにしか思えなくなってしまった・・・。
いつのものごとく、ウラもさりげに活躍してましたね(笑)。
なるほど幸太郎での電王2というのもありそうですよね。
今度は過去から良太郎が助けにくるなんていうのもおもしろいかも・・・。
投稿: はらやん(管理人) | 2008年10月11日 (土) 16時59分
>やはり「電王」はハッピーな終わり方がいいですよね。
辛気臭いのは似合いませんよね!
モモカッコ良かった!!
ライダーからはそろそろ卒業したいであろう健くんと思うので、「帰ってきた」は無理としても、幸太郎での「電王2」からゲスト出演だったら愉しいかも・・という幻想を抱いちゃいそうです(^^;
投稿: たいむ | 2008年10月11日 (土) 12時47分