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2008年9月27日 (土)

本 「メディチ家」

タイトルにある「メディチ家」はご存知の通り、ルネサンス期にフィレンツェの政治の中心となった名家です。
メディチ家は銀行家でありましたが、次第に政治にも進出し、家門の中からローマ法王を輩出し、そして家としてもトスカーナ大公となった家柄です。
あとルネサンス期の様々な芸術家たちのパトロンとなったことでも知られています。
現在フィレンツェが観光名所となり、そこを訪れる人々が観ている芸術作品のほとんどはメディチ家のパトロネージによるものだと言っていいでしょう。
そういうことでメディチ家という存在には興味があったので、この本を読んでみました。
また中世ヨーロッパを舞台にした小説なども時折読んだりしていて、その中でもメディチ家の人物は何人も出てきます。
ただそのあたりの歴史というものがあまり詳しくなかったので、そのあたりについて知りたいというのもありました。
そういう点で言うと、メディチ家の創始のころから没落までの主な人物についてかなり詳細にまとめてあるので歴史的な流れというのは分かりやすくなっているかと思います。
ただなんとなく歴史の教科書的なところもあるために、入り込んで読みやすい本かというとそういう感じはありません。
何かこの時代やメディチ家について調べたい方にとっては、とても使いやすい本のような気がします。
読んでいて今まで小説で読んだことのある人物などが出てきたときはちょっとワクワクしましたね。
実際はこういう人物だったのか・・・みたいな感じがありました。
逆に小説家という人は実際の人物像を発展的に解釈して新しい人物像を作っていくというのは、また凄い力だなと改めて認識しました。

メディチ家を描いた藤本ひとみ著「暗殺者ロレンザッチョ」の記事はこちら→

「メディチ家」森田義之著 講談社 新書 ISBN4-06-149442-2

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