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2008年9月 7日 (日)

「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」 市原隼人というキャラクター

あんまり話題になっていなかったような気がする本作品、結局劇場では見逃したのですが、DVDがレンタル開始されたので借りてきました。
自宅でお気楽な気分で観たせいか、思いのほか楽しめました。
ママチャリを始めとした悪童たちと駐在さんとのいたずら合戦は、しょーもないと言えばしょーもないものばかりなのですが、そのしょーもなさが楽しかったです。
悪童たちの敵役となる駐在さんの佐々木蔵之介さんもいい感じでした。

さて今日は主演の市原隼人さんの話を。
市原さんは最近主演が多く、それらの役は本作のようなタイプのものが多いですよね。
僕が観た作品であげると・・・。

 「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」
 「神様のパズル」
 「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」(本作)

共通しているキャラクターの性格づけは、周囲の大人からすると、なんだかあんまり将来のことなど考えずにちゃらんぽらんに生活しているように見えるということ。
でも熱いエネルギーを注ぎ込めるものは持っている(もしくはもとうとしている)ということ。
あんまり今風ではない感じがするということ。
けっこう共通点があります(あと、この3作品とも市原さんの役のモノローグがあるですよね)。
市原さんは演技は達者とも言いがたく、松山ケンイチさんのように役に合わせて変化するタイプではない感じがしますので、そういう役しかできないタイプ(織田裕二さんタイプとでも言いましょうか)の役者さんかもしれません。
とはいえ、立て続けに主演をしているわけなので(そして特別にイケメンでもない)、何か制作者を魅了するものがあるはずです。
それは何でしょうか。
それは上にもちょっと書いたのですが、彼自身が持っている今風ではないところではないかなと思います。
本作などは如実に出ているのですが、昭和の時代の高校生みたいな感じといいましょうか。
今の高校生・大学生を含めた子供たちというのは、とてもしっかりものを考えている感じがします。
特に将来についてとか。
受験の二、三年前から受験準備ですし、大学生も2年生の終わりになったら就職活動に勤しんでいます。
これは将来について考えているというわけでもないのかもしれませんが。
というよりも将来に追われているような感じすら受けるわけです。
僕が学生の頃は受験勉強は3年生になってからでしたし(それも夏休み頃から)、そして現役合格など鼻から無理だと思ってました。
親にはいい迷惑だったと思いますが、それなりに学生の時は勉強以外にもいろいろやったりして。
70〜80年代というのは時代としてゆとりがあったのかもしれませんが。
でも今の子供たちというのはそういうのがないまま、将来に追われている。
映画の中で描かれるのは、現実にはないファンタジーであることが多かったりします。
今風ではなく、しょーもないことに一生懸命になれる役がぴったりの市原隼人さんが主演を多くやる作品が多いということは、とりもなおさずそういうタイプの子供たち(役者でも)が減ってきているということなのかもしれません。
なのでそういうタイプの青年を描こうとしたとき、市原隼人さんしか選べないということなのかもしれませんね。

市原隼人さん主演「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」の記事はこちら→
市原隼人さん主演「神様のパズル」の記事はこちら→

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コメント

kiraさん、こんばんは!

僕も子供の頃は昭和の時代でしたが、もう映画の題材になる時代なんですねー(しみじみ)。
時代描写は少なかったですが、ああいう高校生とかは今はあまりいなさそう・・・。
原作も続いているようなので、第2弾も作れそうですよね。

投稿: はらやん(管理人) | 2008年9月11日 (木) 21時15分

こんにちは!
今年の邦画は、「20世紀少年」といい、「子猫の涙」「結婚しようよ」と、
その時代背景がまさに私の青春時代にドンピシャ。
この作品もそうなんですよね~♪トシがばれますが(笑)
他愛ないイタズラに取り合ってくれる駐在さん、いまはいないんでしょうねぇ。。
楽しかったです!第2弾、待たれますね~

投稿: kira | 2008年9月10日 (水) 19時51分

>ちょっと一言さん

そうですねー、市原さんという方は最近の若い俳優にはない、彼独自の個性を持っていると思います。
最近の若い俳優さんには演技は達者で、見た目も良くという方が多いですが、この人でなくてはという方も少ないかもしれません。
その辺りは魅力なんでしょうね。
このところ主演が続くのもそのあたりにあるのでしょう。
「虹の女神」は評判いいですねー。
今度観てみようと思います。

投稿: はらやん | 2008年9月 8日 (月) 09時26分

市原隼人っていう人は「上手い!」とうならせる演技をするわけではなく、自然な演技が印象的で作品における存在感が抜群な人だと思います。製作者にとって、とっても魅力的な俳優らしく、一緒に仕事した人はみんな彼の演技に感じるところがあるようです。それはテクニックとかではなく彼が持っている感性が素晴らしいという事です。それをはらやんさんが感じられないのだとしたら残念ですが・・・。まぁ、要するに俳優というものは好きか嫌いか好みの問題だと思いますが、私は彼の演技は好きです。「虹の女神」という作品を一度ご覧になられたらいかがですか?

投稿: ちょっと一言 | 2008年9月 7日 (日) 23時50分

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