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2008年6月 7日 (土)

「神様のパズル」 宇宙創世のヒミツ

人はどうして存在しているのだろう。
世界はどうしてこのようにあるのだろう。
人は世界は、あるべくしてそうあるのか、それとも単なる偶然でそうあるのか。
その答えを追求することというのは、すべての学問の究極の目標であるような気がします。
物理学、数学、哲学、宗教学・・・、劇中で基一(市原隼人さん)も語っていますが、理系も文系の学問も冒頭の問いの答えを探す営みなのでしょう。
僕は興味を持った本を読み散らかす乱読派なのですが、理解は仕切れないのに、宇宙創世や量子学や哲学、宗教などの本も読んだりするのが好きだったりします。
世界の始まり、究極の状態とは何か、それぞれの分野でアプローチは違うにせよ実は同じようなことを目指しているようなところがなんだかおもしろくてワクワクしてしまうんですよね。
物理学というカタいネタを三池監督が撮るということで、どのように料理するか興味があって初日に行ってきてしまいました。

劇中で基一が解説していたビックバン以前に起こったとされるインフレーション理論の説明はとってもわかりやすかったですね。
何度か本で読んだことはあるのですが、「対称性の破れ」などはわかったようなわからないような・・・という感じだったので、すっきりしました。
このあたりをとってもわかりやすく脚本で説明されていましたが、ずいぶん勉強されたのでしょうね・・・。
ベートーヴェンの「運命」でインフレーション理論を説明するあたりはなかなかのアイデアです。

宇宙というのは何でも対でできている・・・。
「物質」と「反物質」、「光」と「影」、「男」と「女」・・・。
そういえば道教の考えの根幹の「陰陽」なども対ですね。
基一が「うさんくさい」と評した「マルチユニバース」という物理学の考え方の一つも、SF小説やファンタジーなどでみられるパラレルワールドと似ていておもしろい。
異世界というのは古来からの物語ではいくつも取り上げられていて、それを物理学で「マルチユニバース」として真面目に取り上げられているんですよね。
古来からの哲学・宗教・文学・音楽などと最先端の物理学(その他の科学も)はやはり同じところを見ているような気がします。
理性で考える前に、人は古来から宇宙につい意識せずとも感じてきたのかもと思ったりして。
なんだか不思議・・・。

物理学の理論というのはあまり映画向きでないようなテーマのような気がしたので、よく作ったなあという感じがします。
映画としておもしろかったと言われれば、なかなか厳しかったと言わざるをえないですね。
でも三池崇監督だから堅苦しいテーマを、エンターテイメントの映画として観れるところまで持ってこれたような気がします。
他の監督だったらただの科学解説ビデオになってたかもしれません。
市原さんは「ネガティブハッピー・チェーンソーエッジ」の流れを汲むようなウザい感じのキャラがなんとくなく定着気味なのでしょうか。
サラカ役の谷村美月さんはいつもと違い、クールな役回り。
こちらは新境地といったところなのでしょうね。

この映画を観て、ひとつ「世界創世」の話で、小説ですがある作品を思い出しました。
先日亡くなったアーサー・C・クラークの「90億の神の御名」という作品です。
ずいぶん前の作品でとても短い短編ですが、とてもおもしろい。
お話はというと。
チベットの僧たちが神々の名をコンピューターで記すという作業をしている。
90億の神の名を記せば世界創世の秘密がわかるのだという。
コンピューターがそれを成し遂げたとき何が起こるのか・・・。
ご興味ある方は是非。

三池崇史監督作品「スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ」の記事はこちら→
三池崇史監督作品「龍が如く<劇場版>」の記事はこちら→
三池崇史監督作品「クローズZERO」の記事はこちら→
市原隼人さん主演「ネガティブハッピー・チェーンソーエッジ」の記事はこちら→
市原隼人さん主演「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」の記事はこちら→

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