「銀幕版 スシ王子! 〜ニューヨークへ行く〜」 「お約束」のネタ満載!
ひそかに楽しみにしていた本作、公開初日に行ってきました。
堤監督の作品、好きなんですもん。
「包帯クラブ」などの真面目なテーマのものから、「大帝の剣」などの悪ノリ系まで、作品の幅が広い堤監督ですが、中でも僕は「TRICK」などのお笑い系(?)が好き。
「スシ王子!」は予告を観る限り、好きなお笑い系。
期待度が高まります。
テレビシリーズはオンエアは見逃していたので、DVDでしっかり予習してから行ってきました。
予習していって正解でした。
本作はまさにドラマを見ていた人向けの映画です。
映画で初めて「スシ王子!」に触れた人は楽しめたかな・・・?
逆にテレビドラマを楽しんでみていた人は間違いなく楽しめるのではないでしょうか。
堤監督の映画の笑いのセンスというのは独特なものがありますが、その特徴はなんなのでしょう?
僕はそれは「お約束」の笑いではないかと思っています。
「お約束」の笑いというのは、昔のバラエティ(ドリフなど)のコントでの笑いのようなもの。
毎度、同じようなネタでボケるといったようなものですね。
そういう意味で言うと、堤監督の笑いというのは先進的というよりは、極めて伝統的な笑いと言っていいかもしれません。
堤監督の作品でいうと、「TRICK」で巨根ネタ・貧乳ネタ、あと上田教授が必ず頭をぶつけるといったボケ、「自虐の詩」ではちゃぶ台返しなどです。
こういう「お約束」の笑いというのは不思議なもので、繰り返し見ていると飽きるというよりは、何度でも見たくなってしまうもの。
本作も「お約束」のネタは満載で、「ヨッ!スシ王子!」のかけ声、ウオノメ症候群ネタ、いつもマドンナは他の人に惚れてしまうネタなど、テレビシリーズから引き続いているものが多いです。
相も変わらずといったところもありますが、テレビシリーズのファンというのはそれが見たくて行っているわけなので、繰り返しだろうがマンネリだろうがいいんです(堤監督はそのネタも毎回少しずつ変化させていって飽きさせない工夫もしています)。
考えてみれば「ヨッ!スシ王子!」のかけ声は、歌舞伎の「中村屋!」などのかけ声に通じるところもあるわけで、日本人のエンターテイメントにとって「お約束」というのは思いのほか大事なのかもしません。
「銀幕版 スシ王子!」では日本の伝統文化である寿司と、グローバル化されたスシとの異文化対決といった側面もあります。
主人公、米寿司(堂本光一さん)の伝統的な寿司は、客の望むことを感じそれを提供するということで勝利をつかみます。
堤監督の笑いも基本的に、お客の期待する「お約束」の笑いを(さらに一工夫して)提供しているという点では、司の伝統的な寿司に通じるものかもしれません。
最近の押し付けがましいお笑いは、味覚の好みを押し付けるアメリカ風にアレンジされたスシにも見えてきます。
最近の笑いはインパクトはありますが、消え去るのも早い。
たぶん10年後に見ても全然笑えないと思います。
でも伝統的な寿司は何度食べても飽きないように、ドリフのコントは10年たっていても笑えたりするんですよね。
堤監督の笑いも同じような感じがします。
そういえば笑いの「ネタ」、寿司の「ネタ」、両方「ネタ」ですね。
笑いと寿司は文化的にもなにか通じるものがあるのかも・・・。
調べてみるとおもしろいかもしれません。
エンドロールが始まっても席を立たないように。
特にテレビシリーズから見ていた方は。
最後にやはり「お約束」のネタがありますので・・・。
堤幸彦監督作品「包帯クラブ」の記事はこちら→
堤幸彦監督作品「自虐の詩」の記事はこちら→
堤幸彦監督作品「大帝の剣」の記事はこちら→
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