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2008年3月30日 (日)

本 「不機嫌な職場 -なぜ社員同士で協力できないのか-」

バブル崩壊以降、日本の企業では日本式経営が批判され、成果主義が導入されました。
成果主義は仕事を定義化して効率化したといういい点もありますが、「ギスギスした職場」産むという弊害もあったとこの本にはあります。
社員ひとり一人はがんばっているがどちらかというと利己的で、断絶的で冷めた関係性になっている職場が増えてきているといいます。
僕が一時期僕が所属したことのある職場もそうでした。
その部署は、会社の中でも花形と呼ばれるような部署で、新入社員はいつかはと憧れるようなところでした(僕はまったくそこに行きたいと思ったことはないのだが、今をもって何故そこに呼ばれたかわからない)。
けれどもそれだけ会社全体から期待されることも多く、とても強いストレスがかかる部門でもありました。
忙しいのはまったく問題はないのですが、その職場は先にあげた「ギスギスした職場」でありました。
成果を求められる、人は絞られている、そのため自分のことに精一杯で人のことまで気にすることができない。
僕はもともとしていた仕事は、外部などの協力会社と話しながらいっしょにモノを作り上げていくようなことだったので、あまりにコミュニケーションのない人の関係性にとてもびっくりし、孤独感をもった覚えがあります。
たぶんこれは日本の会社のどこでも起きていることなのでしょう。
会社のパフォーマンスというのは、「個人の力」と「個人のつながり」のかけ算によるとこの本にはあります。
僕もその通りだと思います。
個人レベルの成果主義ばかりを追求したこの10年間、個人の力はあがったかもしれませんが、その代わりに社内のネットワーク、協力関係というのがなくなってきているのでしょう。
それがさまざまな問題を起こし始めています。
協力関係というは仕組みだけで解決するものではありません。
社内で働いている人たちでの信頼、働くことに対する正当な評価(これは金銭という意味ではなく、評判などというものも含む)もらえるという安心感があって初めて得られます。

僕は今は関係会社に出向しています。
もともとの会社の事業部門が独立した会社なのですが、当然親企業よりも規模が小さい。
だから社員ひとり一人の顔を覚えられる。
だれが何をやっているのかがわかる。
僕がやっている仕事もみんなわかってくれている。
この2、3ヶ月会社を未曾有の危機が襲っています。
誰もそんなことを経験したことのない事態ですが、けれどもみんなで力をあわせて対処をしている。
自分たちがやれることを提案し、部門間を超えて対策を行っている。
たぶんそれができるのもみんながそれぞれをよく知り、誰に相談すればいいかわかっているから。
前に所属していたところはこうはいかず、申請がどうの、依頼がどうのといったことで時間ばかりがすぎていくのだと思う。
グループの中でも特に僕の所属している会社は、事態への対処が早い。
とてもワードワークになっていますが、今の職場はとても楽しい。
誰かが見てくれているという安心感がある。
以前所属していた花形部門は今もグループ全体の中枢ですが、そこではこのような充実感を得られることはなかったでしょう。
やはり人と人のつながりということが会社全体のパフォーマンスにどれだけ大切かということではないかと思います。

いずれ僕は、また元の会社に戻るかと思います。
そのときは今の経験を活かし、「不機嫌な職場」にしないようにしていきたいと思っています。

「不機嫌な職場 -なぜ社員同士で協力できないのか-」高橋克徳+河合太介+永田稔+渡部幹著 講談社 新書 ISBN978-4-06-287926-2

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