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2008年3月18日 (火)

本 「さらば、愛しき鈎爪」

騙されたつもりで読んでみて!と言いたい小説です。

主人公ヴィンセント・ルビオはL.A.の私立探偵。
ハンフリー・ボガードのような格好を好み、うらぶれた雰囲気を持つ男。
実はこの男、恐竜だったのです・・・。
この小説の世界では、恐竜は絶滅しているわけではなく、ヒト知れず(まさに文字通り)人間社会の中で生きています。
ヒトを模した人造皮膚をかぶり、彼らはそうやって生きてきていた・・・。

そんなばからしい設定の小説なんかおもしろいの?という言葉が聞こえてきそうですが、これがおもしろいんです。
ハードボイルド小説へのオマージュたっぷりの雰囲気も楽しめますし、ミステリーとしても一級品。
彼らが恐竜であること、そして彼らが人間社会でヒト知れず生きているという設定自体が、事件に大きく関わっています。
事件そのものが何が事件なのか、誰によって引き起こされているのか、次第に明らかになっていくさまはたいへんおもしろく、後半は読むのが止められません。

ヒトの皮をかぶっている恐竜なんていうのは、たぶん映画化などしてビジュアルで見るととってもバカらしい絵になるような気がします。
けれども小説だったら、なんだか平気なのが不思議なところ。
目で見るのではなく、今まで見てきたハードボイルド映画や、あの有名な恐竜映画(小説の中でも触れてました。主人公ルビオの種はあのラプトルです)の記憶から、なんとなく自分の頭の中に、ビジュアルイメージを想像しながら読んでいくからなんでしょうね。
なので不思議に読んでいるときはとてもビジュアル感のある印象もあります。

ほんとに騙されたつもりで読んでみてください。
ちなみに2003年の「このミス」でも第7位に入っています。

「さらば、愛しき鈎爪」エリック・ガルシア著 ソニー・マガジンズ 文庫 ISBN4-7897-1769-0

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