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2008年2月11日 (月)

「陰日向に咲く」 縁は異なもの

現代は人の関係が薄くなったとよく言われます。
けれど一人がいいと思っている人が増えたわけではないような気がします。
というよりも、人との関係が近くなると、相手を傷つけてしまうから、そして自分が傷ついてしまうから、それが怖くて関係を薄くしてしまっているのかもしれない。
人と繋がっていたいと思うけれど、それが切れるのがとても怖い。
だから始めから人との関係から逃げてしまうのかもしれない。

ギャンブルに逃げ込むシンヤ。
何かから逃げ続け、長いことホームレスとして暮らすモーゼ。
芸人になろうとする夢を捨てる雷太。
今の生活を捨て、ホームレスになろうとするサラリーマン、リュウタロウ。

人は人を想う。
いくら人との関係を薄くしようとしても、それは止めることはできない。
人は人を想う。
それが人を動かす力になる。

恋をしてその人といっしょにいたくて、上京してくる鳴子。
初恋の少女の面影を追い、アイドルを応援するゆうすけ。
自分への応援を力にがんばるアイドルみゃーこ。

いくら一人でいようと決心しても、人と人は繋がってしまうものなのかもしれない。
縁は異なもの。
不思議に繋がり合う人の縁は、人の人生を変える。
偶然にシンヤがかけた電話が、ある女性の人生の最後の癒しを与えたように。
彼女との悲しい出合いがシンヤが自身の人生を見直すきっかけを与えたように。

縁は異なもの。
不思議に絡み合う人生。
それは実は不思議なことはではないのかもしれない。
人はそもそも繋がりを求めるものだから。
縁を求めるものなのだから。

原作は未読なので原作通りかわからないのですが、本作が脚本はとてもよくできていたと思います。
登場人物それぞれの描かれている人生が、台風のシーンのエピソードに向かい収斂していくのはなかなか見事だったと思います。
過去と現代がパラレルに描かれていますが、彼らの人生がどのように関わっているのかが明らかになっていくさまは下手なミステリーよりもおもしろかったです。

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コメント

ケントさん、こんばんは!

僕も原作は未読なんです。
けっこう評判は良いようですね。
映画は登場人物がリンクしていましたが、小説はもっと独立した話のようです。
劇団ひとりさんはピンなので自分でネタとかも書かれるのかもしれませんね。
だから小説なども書ける器用さがあるのかもしれません。

投稿: はらやん(管理人) | 2008年3月 9日 (日) 19時32分

はらやんさんTBお邪魔します
原作は未読なのですが、皆さんのレビューをみていると、かなり原作は素晴らしいようですね。それに全体の構成もだいぶ異なっているみたいですね。
最初は劇団ひとりの自叙伝かと思ったのですが、違うみたいですね。自叙伝以外の小説を書ける芸能人は、かなり優秀なのでしょうか。

投稿: ケント | 2008年3月 5日 (水) 13時17分

ヨメさん、こんばんは!

登場人物の繋がりがすこしづつ明らかになっていく構成はなかなか見事でしたよね!
下手をすると予定調和的にも見えてしまうところですが、そのようなこともなく。
脚本・演出の構成がとても冴えていたと思います。

投稿: はらやん(管理人) | 2008年2月23日 (土) 21時21分

はらやんさん、こんにちは。
登場人物たちが徐々につながっていくところはワクワクドキドキして見れました。

>台風のシーンのエピソードに向かい収斂していくのはなかなか見事だったと思います。

台風が見事なアイテムになってましたね。
とっても素敵な映画でした!!

投稿: ヨメ | 2008年2月18日 (月) 21時37分

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こんばんは。
突然のTB、コメントで失礼します。
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投稿: シネトレ | 2008年2月13日 (水) 17時54分

コブタさん、こんばんは!
先日はお疲れさまでした。
こちらこそ楽しかったです。
またよろしくお願いします。

こちらの作品、先日コブタさんがキャラクターの繋がりがよくできているとおっしゃていたので、さっそく観てきました!
別々の人生があの台風の日に収斂していく構成が良くできていて感心しました。
女性の手紙のシーンではおもわずホロリと。
僕も孝行はできていないので、たまには実家に帰らんとと思ってしまいました。

投稿: はらやん(管理人) | 2008年2月12日 (火) 22時30分

先日はお疲れさまでした!

色々お話できて楽しかったです!

コチラの作品、脚本良くできていましたよね!それが態とらしくなく心地よく感んじることができました。
原作ではもう少し関わりは薄くもっとバラバラな物語だったのですが、とりそれぞれの繫がりをつくり、さらに共通の時間で同じ天候の下におくことでより 一体感を持たせていていましたよね!

投稿: コブタです! | 2008年2月12日 (火) 14時49分

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