« 「働きマン」 仕事に熱いのはカッコいい | トップページ | 「ジョシデカ! -女子刑事-」 「アンフェア」には及ばず・・・ »

2008年1月 2日 (水)

「茶々 天涯の貴妃」 NHK大河ドラマの総集編みたい

皆様あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします。
今年最初の映画の日、元旦ということで2008年初観賞は純和風で攻めてみようと「茶々 天涯の貴妃」を観てきました。
時代劇は親が好きで、子供の頃からTV時代劇をいっしょに観ていたこともあり、嫌いじゃない。
さすがにテレビは観ないですが、映画となると観に行ってしまいます。

主演の和央ようかさんは宝塚の男役のトップだったとか。
宝塚はまったく知らない(日比谷に映画を観に行くとたくさんのファンの方がいらっしゃるなーと思うくらい)のですが、男役と言ってもきれいですよね(当たり前か)。
和央さんは本作では主人公淀君を演じていますが、声の出し方が男役っぽい感じがしました。
あの武者姿はやはり宝塚のファンの方向けでしょうか、凛としてカッコ良かったですけれど。

物語は叔父織田信長に茶々の父親、浅井長政が滅ぼされるところから始まります。
茶々ら浅井三姉妹は母親お市の方(信長の妹)とともに織田家に戻り、そしてやがて茶々は信長の後に天下人となった豊臣秀吉に見初められ、側室となり淀と呼ばれるようになります。
そして秀吉の子を産み、女性として最高の栄華を極めますが、秀吉の死後征夷大将軍となった徳川家康により大阪の冬の陣・夏の陣によって大阪城は落され淀も城と命運を共にします。
幾多の歴史物、時代劇で繰り返し描かれている話なので、新鮮さはあまりない。
男が主人公で描かれることが多い戦国時代を女の視点から描くというのも、大河ドラマでもよくありました(「女太閤記」とか「功名が辻」とか)。
2時間強で戦国時代の女の一生を描くので話の展開が早く、どうもNHKの大河ドラマの総集編を観ている感じがしてしまいます。
また女性中心の描き方なので、時代劇といえども合戦シーンなどは少なめでスペクタクル感が多いわけではありません(昨年の大河ドラマの「風林火山」の方がよほど迫力あり)。
見所といえば和央さんをはじめ女優さんたちの着物姿となりますが、それだけな感じもあり。
やや和央さんの宝塚退団後の初主演映画というお披露目的要素が大きい(要はプロモ的)感じがしました。

戦国時代の女性の位置づけというのはやはり現代とは違うのだろうと思います。
女性の人権などが日本で定着したのは、ようやく戦後になってからで、まだ100年も経っていません。
そもそも戦国時代は男であっても個人などというものはそれほどの価値はなかったのだといえるでしょう。
「個人」よりも優先したのは「家」。
戦乱の世、個人が個人の力で生き抜くのは不可能な時代、自己防衛をするためにも命を守るための集団の最小単位は「家」だったのでしょう。
ただその「家」という単位も極めて脆弱なため、「個人」よりも「家」が優先する場合がある。
その犠牲になることが多かったのが、弱者であった女性なのでしょう。
現代でしたら命を守るための防衛最小単位は「国家」となり、小規模な「国家」であっても軍事力や経済力は「個人」や「家」よりも桁違いであるため(侵略をしたらそれ相応のペナルティがあるということもあるが)、よほどのことがない限り「国家」が侵されることはない。
だから「個人」というものも「個人」として尊重されることができるわけです。
劇中、秀吉が戦争をなくすために天下を統一すると言うところがありますが、ここに戦争をなくすために戦争をするという矛盾があるように感じる方もいるかと思います。
けれども強力な統一「国家」を作れなければアナーキーな状態がずっと続くわけであり、その状態では「個人」が平和に暮らすことはできない。
自己矛盾をはらみながらも、あの時代にああいう考え方を持った秀吉、そして家康は大局的なものの見方ができた人物ではあったのでしょう。

最後に子供時代の茶々を演じていた子役の女の子、和央さんにそっくりでしたね。
妹さんかと思うくらい。
よくぞ似た面影の子をキャスティングしましたね。

にほんブログ村 映画ブログへ

|

« 「働きマン」 仕事に熱いのはカッコいい | トップページ | 「ジョシデカ! -女子刑事-」 「アンフェア」には及ばず・・・ »

コメント

コブタさん、こんばんは!
今年もよろしくお願いします。

そうですねー、映画を観ているというより舞台を観ている感じがしました。
宝塚で男役をやっていた方は最初は仕方がないかもしれませんね。
凛とした感じありましたし、映画に慣れてくると存在感のある女優さんになるかもしれません。

投稿: はらやん(管理人) | 2008年1月11日 (金) 22時43分

あけましておめでとうございます!
昨年はお世話になりました!
今年も宜しくお願いします!

私はコチラは年末最後の映画にしてしまいました!

和央ようかさん、宝塚しゃべりが凄かったですね~(^^;
そこにちょっと違和感を感じてしまいました。

でも、、和央ようかさんのオーラの凄さは堪能できましたね(^^)

投稿: コブタです! | 2008年1月 6日 (日) 12時46分

たいむさん、こんばんは!

焦点を絞った方がよかったかなというのは、僕も同意見です。
あの時代は何度も題材になっているので、独自の視点を欲しかったですね。
それにしても子役の茶々似てました。
僕もご本人かと思いそうになりました。

投稿: はらやん(管理人) | 2008年1月 5日 (土) 00時33分

はらやんさん、こんにちは。
子役の茶々。ソックリでしたね。最初はご本人が??なんて思ってしまいました。
私も戦国時代のお話って無条件で好きです。でも、今回のはちょっと好みじゃなかったかな?
もう少し焦点を絞っても良かったのでは?なんて思いました。

投稿: たいむ | 2008年1月 4日 (金) 16時53分

ケントさん、こんばんは。

キャスティングはやはり年齢が逆転してしまって見えるところでしょうか。
大河ドラマだとよくあるんですけれどね。
城の特撮部分は、エンドロールを観てみると東映の特撮をやっているスタッフと、東映アニメーションのCG部門が関わっていたようなので、さすが迫力ある出来でした。

投稿: はらやん(管理人) | 2008年1月 3日 (木) 22時27分

はらやんさんTBありがとう
大河ドラマの総集編というのは、皆さん同じように感じていますね。
あと役者が異色なのは、良いのですが、ミスキャストも多かったですよね。
ただCGだけは迫力あると思いました。

投稿: ケント | 2008年1月 3日 (木) 21時32分

kossyさん、こんばんは!
今年もよろしくお願いします。

昨年は「大奥」があって今年は「茶々」、やはり時代劇は東映にもドル箱なんでしょうね。
戦国時代の話は今までも結構観てきていたので、やや新鮮味には欠けましたが・・・。

投稿: はらやん(管理人) | 2008年1月 3日 (木) 19時33分

あけましておめでとうございます。
正月は時代劇が似合いますよね。
といっても日本史は苦手なので、
結構新鮮に感じました。
今年もよろしくお願いいたします!

投稿: kossy | 2008年1月 3日 (木) 19時03分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/186553/17550738

この記事へのトラックバック一覧です: 「茶々 天涯の貴妃」 NHK大河ドラマの総集編みたい:

» 『茶々 天涯の貴妃(おんな)』2007・12・24に観ました [映画と秋葉原と日記]
『茶々 天涯の貴妃(おんな)』 公式HPはこちら ←クリック ●あらすじ 巨大なお城の周りの武家屋敷は全て火の海。その様子を天守閣から見ていた女が居た。 彼女は織田信長の妹、お市の方と小谷城の城主、浅井長政との間に生まれた三姉妹(茶々、はつ、小督)の... [続きを読む]

受信: 2008年1月 2日 (水) 13時16分

» 「茶々 天涯の貴妃」 [お楽しみはココからだ~ 映画をもっと楽しむ方法 ]
(2007年・東映/監督:橋本 一) あけまして おめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。   興味が湧かなくて、全然見る気はなかったのだが、製作費10億をかけた大 [続きを読む]

受信: 2008年1月 3日 (木) 03時49分

» 「茶々 天涯の貴妃」レビュー [映画レビュー トラックバックセンター]
「茶々 天涯の貴妃」についてのレビューをトラックバックで募集しています。 *出演:和央ようか、寺島しのぶ、富田靖子、高島礼子、余貴美子、原田美枝子、吉野公佳、平岳大、中丸新将、高橋長英、近藤公園、中林大樹、黄川田将也、メイサツキ、谷村美月、松重豊、中村獅童、..... [続きを読む]

受信: 2008年1月 3日 (木) 06時47分

» 茶々 天涯の貴妃(おんな) [ネタバレ映画館]
お市の方のキャスティングは富司純子のほうがよかったような・・・ [続きを読む]

受信: 2008年1月 3日 (木) 18時52分

» 茶々 [ケントのたそがれ劇場]
★★★  NHK大河ドラマの総集編を観ているような映画だった。淀君の波乱万丈な生涯を、2時間のドラマに圧縮するのだから無理が出る。 中盤までの見所は、豪華絢爛なセットとCGの戦国絵巻物だけ・・・。そして切り貼りしたような展開に眠くなってしまった。  いっそ... [続きを読む]

受信: 2008年1月 3日 (木) 21時28分

» 「茶々-天涯の貴妃 (試写会)」みた [たいむのひとりごと]
立て続けに試写会に当選し、年末に見る映画がなくなってしまうなーなどと贅沢にも思っていたが、この作品が2007年のラストにならなくて良かったことを、試写会の当選をとても嬉しく思う。(え?)時代劇だからな... [続きを読む]

受信: 2008年1月 4日 (金) 16時51分

» 茶々 天涯の貴妃(おんな) [八ちゃんの日常空間]
それでも美月ちゃんを応援します… [続きを読む]

受信: 2008年1月 5日 (土) 00時46分

» 茶々 天涯の貴妃(おんな) [花ごよみ]
井上靖の「淀どの日記」を元に作成。 監督は橋本一。 渡部篤郎の表情豊かな秀吉。 対称的にクールな表情の和央ようか。 勝ち気そうな眼差し、 宝塚の男役だっただけあって颯爽とした風情。   中村獅童、寺島しのぶの存在感。   戦国の世、時代に翻弄された女達、 あまり深く掘り下げるのではなく 歴史にはあまり則さないで きれい事に描かれているようでした。   やっぱり和央ようかが主人公だけあって 宝塚のお芝居を見ているようでした。 茶々の子役、 和央ようかにそっくりで いつ入れ替わっ... [続きを読む]

受信: 2008年1月 6日 (日) 00時31分

» ●茶々 天涯の貴妃(おんな) [コブタの視線]
TOHOの一ヶ月フリーパス券をゲットしました〜!それで観に行ったのはコチラの茶々 天涯の貴妃(おんな)! 信長の妹お市の娘であり、そして豊臣... [続きを読む]

受信: 2008年1月 6日 (日) 12時31分

» 茶々天涯の貴妃■オーラのない主演女優で東映城落城? [映画と出会う・世界が変わる]
年末に放映される大河ドラマ総集編のような薄味作品。「AVP2」が、ほとんど知られていない俳優を使って印象に残らない魅力のない人物を描いたが、それに対してこの「茶々天涯の貴妃」は知名度の高い俳優を並べて全く印象に残らない魅力ない人物を描いている。この二つ...... [続きを読む]

受信: 2008年1月 7日 (月) 00時45分

» 茶々 天涯の貴妃(おんな)/和央ようか [カノンな日々]
お買い物に行ったラゾーナ川崎でその夜は家族と外食することになったんだけど、待ち合わせの時間までたっぷり空いてたのでそれなら映画を観ようかなと調べてみると、そこで上映している作品でまだ観てないのは「サーフズ・アップ」とこの「茶々」。そもそも観てなかったのは....... [続きを読む]

受信: 2008年1月13日 (日) 22時24分

» 死ぬ所に非ず、生きる所なり! [CINECHANの映画感想]
8「茶々 天涯の貴妃(おんな)」(日本)  織田信長の妹、お市と浅井長政の娘、茶々、はつ、小督の三姉妹。母の再婚相手、柴田勝家が秀吉に攻め殺され、母であるお市が自害すると、秀吉の囚われ人として暮らすことになる。  はつ、小督が嫁ぎ、一人になった茶々に関白となった秀吉の世継ぎを産むために側室になるよう申し立てが来る。両親を死に追いやった憎むべき相手、秀吉だったが、「側にいることは、殺すこともできる」と話を請ける。  そして秀吉の望みどおり、茶々は嫡男を儲けるのだった。... [続きを読む]

受信: 2008年1月19日 (土) 11時18分

» 茶々 天涯の貴妃(おんな)(日本) [映画でココロの筋トレ]
ただただ、映画館で映画が観たい気分だったのです。 そしてタイミングよく上映される映画だったから、という理由だけで「茶々 天涯の貴妃(おんな)」を観ました。 ( → 公式サイト  ) 出演:和央ようか、寺島しのぶ、高島礼子、余貴美子、原田美枝子、中村獅童... [続きを読む]

受信: 2008年1月20日 (日) 14時08分

» 天涯の貴妃(おんな) [LEVINPERDU]
あまりに知り過ぎてる日本史ものなので、物足りなさはあったが、これはこれで迫力ある音響と鮮明な映像でなかなか見応えがあり、映画館まで行って見た甲斐があった。この頃映画上映期間が短くてあっという間に終わり、あっという間にDVDになっちゃうんで、映画館で見た...... [続きを読む]

受信: 2008年1月27日 (日) 14時58分

« 「働きマン」 仕事に熱いのはカッコいい | トップページ | 「ジョシデカ! -女子刑事-」 「アンフェア」には及ばず・・・ »