「働きマン」 仕事に熱いのはカッコいい
原作の漫画が大好きなこの作品、ドラマ化の話を聞いてオンエアを楽しみにしていました。
原作もそうですが、「働く」ということをとても正面切って真面目に情熱的に描いています。
僕が社会人になったころはすでに「真面目にやること」がなんとなくカッコ悪いように思われていたような気がします。
入社はバブル期の最後ぐらいで世の中全体が浮かれていたということもあるのでしょうが、そんな感じでした。
僕が入った部署は職種が専門的であったこともあり、幸いにしてけっこうプロとして仕事に情熱を持っている人が多く、真面目に仕事に取り組む姿勢というのを教えてもらった気がします。
でも仕事をするうちに情熱だけではやっていけないという現実にもぶち当たりますし、なんだか空しくなってしまうこともありました。
自分のやっていることは意味があるのかとか、仕事に忙殺されてしまっていいのかとか、考えてしまっちゃいますよね。
そんなことを人と話すこともなんだかカッコ悪いような気もしたりして。
でも働いて十数年経つと自分の仕事に対する考え方もしっかり持つようになって、仕事をしっかりできるようになったそんな時に原作の漫画に出会い、これほどまでに仕事というのを真正面から見ている作品があるのかとすごく感動した覚えがあります。
今回のドラマでは見ていて今までやってきた仕事の内容、そのとき嬉しかった時の気持ち、辛かったときの気持ち、仕事で関わってきた人のことなどを思い出させる場面がいくつもあり、毎回のようにグッときて泣いてしまうこともしばしばありました。
人知れずがんばってやっていることを、誰かが見てくれていたときの嬉しさ。
仕事ができると思い、傲慢になっていたことに気づかされたときの恥ずかしさ。
自分だけでは仕事はできるわけではない、いっしょに仕事をやってくれる人がいるからできるんだと身にしみてわかったときの感謝の気持ち。
主人公松方(菅野美穂さん)や週刊JIDAIのスタッフの姿を通して、今までの自分の仕事を通して味わった気持ちが甦ってきました。
また仕事というのはそれぞれの人がそれぞれの捉え方を持っています。
ただ仕事に対しての思い入れがあれさえすれば、どれが正しいとか正しくないとかそういうことはありません。
それぞれの捉え方を尊重し合うような働き方ができればいいですよね。
第2回目の釈由美子さんがゲストの回なんかはいいエピソードだったと思います。
最後釈さんが菅野さんの手をとって記者たちの中に分け入っていくところは、涙ボロボロでした。
あと松方が「働きマン」へのスイッチが入るところなんかも共感できました。
ああいうとき、ありますもん。
仕事していて、うーんと唸っていたときにふと天から降りてきたようによいアイデアが浮かんで・・・。
そっからは頭の中のアイデアがどっか飛んでいかないように、書いたり描いたり、アドレナリンがドバーッとでてなんだかハイテンションで仕事してしまう感じ。
なんかすごい楽しー!とか思っちゃうんですよね。
いつもじゃないのが辛いところですが、時折こういうことがあるので仕事楽しいなと思ったりもします。
若い人は仕事に対するスタンスを斜にかまえているほうが、クールでカッコいいように見えるかもしれません。
でもほんとにカッコいいのは熱い人だと思うんですよね。
仕事楽しーと思えるように思える人でありたいなあと思います。
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