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2007年10月21日 (日)

「龍が如く <劇場版>」 好きな人は好きな味の濃さ

人気ゲームの三池崇史監督による映画化作品です。
最近はほとんどゲームをやらなくなったので原作ゲームはよく知らないのですけれども。

現実の新宿歌舞伎町のような街、神室町にかつて「堂島の龍」と呼ばれた一人の男、桐生(北村一輝さん)が戻ってきます。
桐生は女の子を一人連れていて、その子の母親を探します。
桐生が戻ってきたことを知り、神室町のヤクザたちが動き始めます。
そして時を同じくして銀行にヤクザがプールしていた100億円が消えてしまう。

ゲーム原作だからか、ストーリーには複雑な仕掛けはなく、順々に段どって謎を明らかにして進んでいく流れでした。
最初の方から三池監督らしくバイオレンス色の強く魅せるアクションがあります。
三池監督はアクションシーンはテンポがよくってセンスがとてもいいですよね(途中ジョン・ウーっぽいシーンもありました)。
そういえば途中で銃やドリンク剤を手に入れたりするのは、まるでゲームでアイテムをゲットするような感じでしたね。

先日「ジャンゴ」を観た時にも思ったのですが、三池監督の作品は「濃度が高い」感じがします。
うまく言えないですが「味が濃い」感じですね。
最近の邦画は観ている時は泣けてきたりするのですが、さらっとしていて淡白な味付けのような作品が多いような気がします。
食べてる時は「おいしい」って言って食べているんですが、翌日になると「あれ、何食べたっけ?」みたいな感じ。
それはある意味食べやすいので、どなたにもお薦めできるし、いつでも気軽に観れるし、いいところあるのですけれども。
でも三池監督の作品はどなたにもお薦めできる料理じゃないですよね。
とっても濃い味付けなので、苦手な人は苦手でしょうし、たぶん観る時も選ぶかと思います(弱っている時は食あたりなんてことも?)。
三池作品のその「濃さ」が醸し出されるのは、ぶっとんだキャラが多いということ、画面の中のグラフィカルな情報量からというのももちろんですけれども(けっこう凝った画が多い)、やはりエネルギーというか、映画に対する思い入れというのが深いような気がします。
三池監督というとバイオレンスというイメージありますが、でも多分に叙情的でもあるんですよね。
思い入れが深いので、すべてについて濃い味になっているというか。
繊細さみたいなものは拭われているので、「ジャンゴ」もこの作品もストーリー的には突っ込みどころというのはいくつもあるんですが、観ていてあまり粗が気にはなりません。
作品の持つ熱量みたいなものが感じられるので、些末なことはどうでもいいかなって気になります。
あとこの監督の独特のユーモアも好きなんですよね。
緊迫した場面、シリアスな場面、バイオレンスな場面などに挟み込まれる笑い。
苦手な人は全然ダメっていう笑いですよね。
笑っていい場面じゃないかもしれないけれども、笑ってしまうような不謹慎なユーモアを使いこなすのは、邦画ではこの監督以外にはあまりいないんじゃないでしょうか。
これは慣れている人しか食べられないスパイスのような感じがします。
邦画は盛況とはいえ、なんだか同じようなタイプの映画ばかりになってしまっている昨今、三池監督のように熱量がある作品を作り続けている(多作なのもすごい)方がいるのは貴重な気がします。

主演は北村一輝さん。
美男子なのに、キレた役をやらせるとかなり迫力のある北村さんですが、本作では王道のヒーローでしたね。
その代わりにキレキレだったのは桐生の敵役真島を演じていた岸谷五朗さん。
「桐生ちゃ〜ん」の言い方は気色悪くて好きでした。
監督もこういうキャラ好きなんでしょうね、最後も死にませんでしたね(笑)。

三池崇史監督作品「スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ」の記事はこちら→

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