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2007年6月 2日 (土)

「コーヒー&シガレッツ」 無駄な時間、その快楽

僕はタバコは吸わないけれど、コーヒーは飲む。
それもかなり多く。
一日に5〜6杯はいくんじゃないかな。
休日はゆっくりとコーヒーを飲みながら本を読むのが好き。
そういえば映画を観にいっても、劇場でコーヒーを買ってしまうなあ。
映画が始まるまで、期待をしながらコーヒーを飲みつつ待っているのが好き。
なんでこんなにコーヒーが好きなんだろう。

「コーヒー&シガレッツ」は文字通り、コーヒーと、タバコと、そして会話をテーマにした11の短編のオムニバスです。
いずれの短編もテーブルを挟んで登場人物の間でかわされるとりとめのない会話が描かれています。
その会話はなんだかお互いズレていたり、オチがなかったり。
それが悪いわけじゃない。
そのオチない感じが、なんともゆるーい空気を作り出しています。
尻の座りが悪いようでいながら、居心地がいいというなんとも不思議な感じが心地よい。

映画というものは、映画が上映される前からそもそも結論は決まっているわけで、映画の中で展開されるシーンや会話はラストに向かって構築されています。
ちゃんとそれらが組み立てられていないと、それは「よくないホン」であるわけですよね。
意味がない台詞、流れをまとめあげらていないストーリー。
僕も気に入らない映画のことを書くときは、こういうところを指摘したりしてます。
でも日常、僕たちが会話しているとき、どこに結論がいくなんて誰もわからない。
自分としてはもっていきたい方向があるにせよ、必ずしもそうなるとは限らない。
会議や講演みたいなものではない通常の会話というのは、そもそもは目的なしでダラダラと流れていくものなんですよね。
この映画はそのダラダラ感、会話の無目的さというのがよくでている感じがします。
僕は映画を観るとき「この台詞の意味は?監督の意図は?」とけっこう考えながら観てしまうタイプなのですが、この映画はそんなことなくダラダラと観ることができました(それこそ家でコーヒー飲みながらDVDで観てたからということもあるのかもしれないですが)。
こういう見方もたまにはいい。

そもそもコーヒーなんてものは、別段飲まなくても死ぬものではないし、栄養もあるのだか(昔は薬として扱われたらしいけれど)どうかよく知らない。
なにか目的があって飲んでるわけじゃない。
どちらかというと無目的な会話と同じで、コーヒーを飲むという行為は、生きるため食事をとるという行為とは違い、やはり無目的で、それが無駄だからこそなにか心地よいのかもしれない。
コーヒーを飲んでぼーっとしている無駄な時間。
せかせか仕事をしていることが多いからこそ、逆にその無駄な時間が意味があるようにも思えてくる。
僕はタバコは吸わないけれど、タバコを吸う人もそういう感じじゃないのかと思えてきます。

生産性がなく、無駄なことをする。
なにかそこには快楽があるような気がする。

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コメント

ミチさん、こんばんは!

こちら短編なので、初ジム・ジャームッシュ作品としてはとっつきやすいかもしれないですね。
彼の空気感は伝わってきますし。
僕も家で映画を観たり、本を読んだりするときは、コーヒーは欠かせません。
そういうときは至福の一時って感じですよね!

投稿: はらやん(管理人) | 2009年1月10日 (土) 21時43分

こんにちは♪
この映画大好きなんです!
私にとって初ジャームッシュでした。
私もタバコは全く吸いませんが、コーヒーは大好き。
本を読む時はたいていコーヒーを入れます。
コーヒー好きにはたまらない映画だったし、白黒の映像がたまらなくお洒落でした。

投稿: ミチ | 2009年1月10日 (土) 21時38分

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