「ラン・ローラ・ラン」 あがく力
「パフューム ある人殺しの物語」のトム・ティクヴァ監督作品です。
公開時劇場で観ましたが、久しぶりにDVDで観賞しました。
なかなか解釈しにくい映画です。
夢なのか現実なのか、はたまたパラレルワールドの話なのか。
そんな説明はいっさいなし。
でも面白くないわけでもない。
いや、面白いというのとも違うかもしれないです。
理屈抜きに何かを感じたということかもしれません。
全編ローラは力強く走る、走る、走る。
いわゆる女の子走りじゃない。
大きく手を振って、大きいストライドで。
繰り返し、繰り返し走り続ける。
恋人は絶対に死なせない。
救ってみせる。
そこにローラの強い意志の力を感じます。
気に入らない展開も、時の流れも、強い意志と思いの力があれば、もしかするとひっくり返すことができるかもしれない。
そんなことできるわけないとあきらめない。
流れゆく状況に身をまかせない。
あきらめない。
とことんあがいてみる。
そうすれば変えることができるかもしれない。
何もしなくては変わらない。
「どうしよう・・・」と三回目のターンでローラは走りながらつぶやきました。
彼女に何か状況を解決する妙策があるわけではない。
でも彼女は走り続ける。
ただ走るしかなくても、立ち止まらない。
まずはそこから。
そんなあがく力をローラに感じました。
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