「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」 大風呂敷の広げすぎ?
三部作最終作は「デッドマンズ・チェスト」から打って変わって、けっこうシリアスなストーリーでした。
前回はアクションシーン(檻のシーンや水車のシーン等)、またジャック・スパロウのキャラクターでコミカルな側面をかなり出していましたが、今回はそのあたりはすこし薄めでした。
ジョニー・デップもシリアスな表情をしていることが多かったように思います。
僕は前回のようなコミカルな側面が好きだったので、ちょっとその点は残念。
「デッドマンズ・チェスト」もいろんな方が詰め込み過ぎと言っていましたが(僕自身はまだ許容範囲内でしたが)、今回はさすがに詰め込み感を感じました。
前半は僕が海賊映画に期待しているワクワクドキドキするような派手な見せ場はそれほどなく(お金がかかってそうなシーンはたくさんありましたが)、各キャラクターの思惑からくる裏切りでストーリーが二転三転します。
そのあたりのストーリー展開でドキドキしそうなものなのですが、なにか展開に乱暴感が感じられ、話がごちゃごちゃしているように思えました。
各キャララクターの思惑による裏切りも上手に描けば、かなり見応えあるようになると思いますが、大風呂敷を広げてとっちらかってしまった印象でした。
基本的に今回は東インド会社が大きな敵になるので、ディヴィ・ジョーンズが前回の印象よりもスケールの小さい悪党になってしまった点も残念です。
シリアスな展開のためかジャック・スパロウのはじけ方もややおとなしかったように思えました。
ユニークなキャラクターなので、もっとあのいい加減さを出して欲しかったんですけれど、ちょっともの足りない。
前回ラストで突然復活したバルボッサはいい味出していましたね。
いつの間にかグッドマンになってました。
後半の東インド会社と海賊連合の艦隊戦はかなりの迫力があります。
ここは見応えありました。
SFXを駆使した艦隊戦、敵味方入り乱れてのチャンバラは手に汗握ります。
ラストは三部作を終わらせるという意味で、けじめをつけたという感じがしました。
まだこのシリーズは続くという話もありますが、その終わり方ですからまったく同じキャストではないでしょうね。
相変わらず長いエンドロールの後におまけがありますので、くれぐれも席を立たぬよう。
「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」の記事はこちら→ 「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」の記事はこちら→
第四作「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」の記事はこちら→| 固定リンク | コメント (20) | トラックバック (131)
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