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2006年11月18日 (土)

本 「忍者月影抄」

山田風太郎の忍法帖の角川文庫版、古本屋で購入です。
「伊賀忍法帖」「甲賀忍法帖」「魔界転生」と数々映画化、漫画化されているだけあって、山田風太郎さんの忍法帖シリーズはおもしろい。
古い作品を読んでみると、これらの作品から様々な作家が影響されていることがわかります。

その山田風太郎忍法帖シリーズの中で、先にあげた三作品ほどには有名でないのがこの作品「忍者月影抄」。
「甲賀忍法帖」シリーズのロミオとジュリエット的なドラマや、「魔界転生」のような今までにないアイデアみたいなのは、この作品はなく、いわゆる風太郎忍法帖のオーソドックスパターン、忍者軍団通しの忍法合戦です。
伊賀、甲賀の忍者に加え、江戸と尾張の柳生の剣士が何十人も出てきて、忍法、剣法を駆使し戦い合います。
その忍法のアイデアがユニーク。
なんでこんなことを思いつくのかと思ってしまいます。
山田風太郎さんはすごいです。
かなりの人数の登場人物がでてくるので、それぞれのキャラクターの描き込みが浅い感じはしますが、それは仕方がないことでしょう。
この作品は単純に山田風太郎のセンスオブワンダーを楽しむのが、いいのかなと思います。

「忍者月影抄」 山田風太郎著 角川書店 文庫

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