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2006年11月 4日 (土)

「アタゴオルは猫の森」 カラフルな映像に新しいCGの可能性を感じる

カラフルな色彩が印象に残る映画でした。
特にオープニングのお祭りのシーンは、豊かな色合いの花火やライトを使って色鮮やかに演出されていてワクワクしました。
すべて3DCGで表現されているようですが、不思議な質感のある映像ですね。
ボオッとちょっとフィルターがかかっているようで、CG映像によくあるクッキリカッチリした感じではなく、やわらかなタッチを感じしました。
絵本のような印象を狙ったのかもしれません。
またセルアニメと比べると、輝度や彩度が高い鮮やかな感じがしました。
全体的に蛍光色的な色合いという感じでしょうか。
セルはどうしても塗料を塗ったものを撮影するということになるので、色の幅が狭くなると思いますが、CGの場合そのような工程がないので、鮮やかになるのでしょうか。
新しいCGの使い方だなと思いました。

ヒデヨシとヒデコのコンビ、息があっていて良かったです。
キャラクターと声がベストマッチだったのではないでしょうか。
特にヒデコはかわいらしかったですね。
最後は凛々しくもありました。
ただ人間たちのキャラクターデザインはいかがなものかと。
よくあるテレビゲームのような感じで安っぽい感じがしました。
他の映像は凝っているのだから、これはなんとかしてほしかったです。

石井竜也さんの音楽も、懐かしい米米クラブのようなノリとリズムがあって、映像とマッチしてよかったと思います。

お話はそれほど奇抜なものではなく、安心して見れます。
ただテーマはしっかりしていたと思います。
時折ヒデヨシが本質をついている台詞を言っていましたね。
みんなといっしょというのは、安心できるし、心地よい。
究極の秩序はみんな同じように感じ、考えること。
でもそれは生きているっていうことなのだろうか。
トコトン生きるということは、おいしいものを腹一杯食べて、笑うこと。
人生を楽しむこと。
そういうことは日々の忙しさで忘れてしまいがちですよね。
そういうことを思い出させてくれる映画でもありました。

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