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2006年10月22日 (日)

本 「神の箱舟」

ハードカバーの小説を買う時、けっこう「表紙買い」をしてしまうのだが、大概は満足する。
この本も「表紙買い」をしてしまったのだが、まったくカンが外れてしまった。
全くいいところのない小説である。
まずストーリーがご都合主義の極地だ。
都合のいいようにキーアイテムが人から人へ渡ったり、女子高生がなぜか探偵まがいなことができてしまったり。
(キーアイテムは最初は烏が運んでいた。おとぎ話でもそんな展開しません。)
登場人物も多いのだが、それぞれがすごく薄っぺらい。
なんでこのキャラクターがその行動をとるのかがわからない。
ストーリーを進行させるためにだけ動いている気がする。
何を描きたかったのだろうか。
そのストーリーも何かテーマがあるわけでもなく、何か今までにない発想があるわけでもない。
文章表現が稚拙で、比喩表現が取って付けたようで鼻につく。
そして同じような表現が繰り返し出てくる。
ほんとにプロの小説家なのだろうか?
本の帯には「スラプスティック・サスペンス」と書いてあったが、どこがスラプスティックで、どこがサスペンスなんでしょう?
本の編集者はちゃんと仕事をしているのでしょうかと疑問を持ちたくなる本でした。

「神の箱舟」 高野裕美子著 小学館 ハードカバー ISBN4-09-379719-6

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コメント

すのさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

この作品を読んだのは、3ヶ月くらい前なのですがすでにあまり印象に残っておらず・・・。
いま自分の記事を読んでみると、あまりにおもしろくなくて腹が立つ思いだったということだけはわかります。

投稿: はらやん | 2007年2月 3日 (土) 17時19分

まったくの同感。平板な物語でした。

投稿: すの | 2007年2月 2日 (金) 13時40分

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